パチンコツアーはファン減少を食い止めるか〜その3〜

2014.05.18 / 連載

海外からの観光客をパチンコツアーで呼び込めることができれば、ファン減少の歯止めに繋がるのではないか。前回は、実際にパチンコツアーを企画した会社に話を聞いた(詳しくは2回目の記事を参照)。今回は、パチンコツアーの実現に向けて、さらに可能性を探るべく、ツアー会社に外国人向けの商品について実情を聞いた。

「メイド喫茶」や「猫カフェ」日本独自のカフェ巡りはあまりヒットせず…

日本のメジャーな観光地である「京都」や「浅草」を巡るツアーは山ほどあるが、パチンコツアーは無いのが現状。そこで、日本独自の「サブカル」を巡るようなツアーは存在するのか。東京を中心にバスツアーを手掛ける「はとバス」の担当者に話を聞いた。「パチンコを遊技するツアーは残念ながら今のところ実施したことも予定もありません。サブカル系のツアーでいうと、バスではなく、ウォーキングツアーで『メイド喫茶』や『猫カフェ』『足湯カフェ』などを巡る『秋葉原カフェツアー』を企画したことがあります。でも、あまりウケが良くなかったので、すぐに無くなってしまいました」と言う。また担当者は「パチンコではないですけど、2〜3年前に大井競馬場で『ナイター競馬』を海外の方に楽しんでもらうためのツアーを行ったことがあります」と語ってくれた。

地方競馬の海外観光客向け施策

はとバス主催で地方競馬のツアーが行われていたとのことで、大井競馬に観光客のPR施策について話を聞いた。「TCK(大井競馬)は、ホームページで言語変更ができるようにしてあります。英語、中国語、韓国語に対応しております。また、これから海外で販売されている日本紹介雑誌に大井競馬の紹介を入れようという計画があります。競馬のツアーについては、昔あったようですが今はやっていません。現状は外国人の方はたまにお見かけする程度で、まだまだこれからですね」と語る。地方競馬の外国人取り込みもまだ道半ば。

パチンコツアー実施の可能性

「サブカル」「競馬」などパチンコ以外のツアーも実施されたことはあるが、観光としてウケなかったということになる。大手旅行代理店の訪日観光部の担当者は言う。「現状は日本のツアーを翻訳して海外に紹介しているのみ。ご要望をいただいたツアーを海外のお客様向けに実施しています。海外の方に喜んでもらえそうな独自のツアーを今後計画していこうと思っていますが、サブカルや競馬、パチンコのツアーはまだ予定にない」とのことだった。

政府が推奨している「クールジャパン」の中にはアニメ、マンガなどの「サブカル」も含まれている。知名度の高いコンテンツでも、ツアーとして集客できない現状に打開点はあるのか。

※写真は大井競馬場ホームページです。

次回はパチンコツアー実現に向けて、さらに可能性を検証します(5/26掲載予定)

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