サイパンカジノ8400億円投資に疑問の声

2014.12.19 / カジノ

12月15日、香港紙「サウスチャイナモーニングポスト」によると、香港企業・博華太平洋国際が北マリアナ諸島のサイパンで進めるカジノリゾートの建設計画の投資額71億米ドル(約8,400億円)について、香港のカジノ専門家が疑問の声を上げていることが分かった。


記事によると、ある専門家は「サイパンのような遠隔地で、どのように収入を生み出し投資の回収を行うのか不透明。71億ドルもの投資額を一概に信用することは難しい」と述べ、その投資規模に懐疑的な意見を示している。マカオやシンガポールなどアジアのリゾートでは、投資額は30億米ドルから40億米ドル程度が一般的で、70億ドル規模の投資は世界でも類を見ない規模だ。また、「マカオのジャンケット企業が中国の富裕層をサイパンに連れて来る腹づもりもあるようだが、決して(中国からの)フライト時間は短くはない」と送客の難しさも指摘する。このリゾート建設計画には、中国の富裕層に強固な地盤を持つマカオの有力ジャンケット企業・恒升集団(ヘンシェングループ)がバックについているが、マカオのように中国からのアクセスが良好ではなく、どれだけ送客が実現できるかは未知数だ。今年8月、博華太平洋国際は現地政府からカジノリゾートの開発権と25年間のカジノ運営権を付与され、総客室数4200室におよぶ複数のホテルと1600台のテーブルを有するカジノ付きリゾートを建設すると発表している。着工は2015年初頭の予定だ。

画像:© Lopper / Shutterstock.com

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