【連載】第11回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2014.07.09 / 連載

中国人天国

またマカオ話で引っ張りますが、改めて思うのが中国の方々って本当にギャンブルが好きだなってことです。だからマカオでは、戦略性とかが皆無に近いバカラが大人気なんでしょう。確率的にいったらラスベガスの一番人気であるブラックジャックも同じようなものなのに、いちいちヒットなのかステイな のかを考える手間が面倒だから誰もやらないんだろうなと。手っ取り早さで行ったら同じような大小も人気ありますが、こちらは腰を落ち着けてやる ゲームじゃないから、やっぱりメインになるのは必然的にバカラということかなと。残念ながらハイローラーが集うVIPルームに入ったことはありませんが、これティッシュ王子@大王製紙の本を読む限りバカラオンリーみたいだし(ラスベガスVIPでは、さらに戦略性が高いポーカーになるんで すよね?)。

で、筆者みたいなローローラーはミニマムベットが低いテーブルを選んで勝負をしているわけであります。もちろん数少ない300ドルとか500ドル (6月中旬のレートで、1ドルが13円くらい)のテーブルを選んでいる以上、置くチップも基本的にはミニマム程度。たまに勝負で千ドルや2000ドル 置いたら、もうドキドキですよ。それなのに中国の方々って、平気で1万ドルのチップを置いたりするんですね。それも外から置いて、カードを絞りも しない。ましてやチップを置いたら、結果が出るまで他のテーブルで遊んでたりなんていう人も。

1回の勝負に十万円レベルで使う人が、それなりのお金を惜しくなさそうな格好かといえばそんなこともありません。とても裕福な人には見えないし、 失礼ながらお金なんか持ってなさそうな人も多いんですよ。さらにミニマムベットが高いテーブルでも同じような感じだし、いったいそのお金はどこか ら出てくるのかマカオに行くたびに不思議で仕方ありません。もちろん筆者と同じようにチマチマと遊んでいる人もたくさんいますが、多くの中国人の 姿を見ているとカジノってやっぱり儲かるんだなと。1回のゲームで控除率は極僅かとはいえ、ベット額の大きさ、そして多くのテーブルが24時間動 いていることを考えれば、カジノ市場ナンバーワンになるのも納得です。

もし日本にカジノができたとしたら、ターゲット層をどこにするのかというのは注目されるところ。カジノという言葉を極力出さず、統合型リゾートと うたっている以上以上、現時点でのモデルは家族で楽しめるラスベガスなのかなとは思います。でも実際にやるとなったら中国の方々は絶対に無視できないし、これは統合型リゾートとして注目されているシンガポールのマリーナベイサンズなんかも、結局は中国人頼りであったりしますから。弾ける弾 けるといわれている中国のバブルが続く以上、彼らのバカベットはこれからもきっと続くんでしょう。そしてマカオの売上げとインフレも、さらに上が り続けていくんでしょう。

——————–
パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取り付かれて、はや30年以 上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点, マカオ, 中国, 喜納臭蔵