【水曜】第85回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.12.15 / 連載

第85回 ゲージを見比べて納得

11月下旬、都下の某店に営業停止処分が下されました。「すわ、くぎ曲げ事案か」と思い早速見に行ったところ、店頭に「遊技くぎの交換」という理由が書かれた公安からの文書が掲示されておりました。要は無承認変更ということになりますが、果たしてこれが建前なのか、それとも実はくぎ曲げなのか。他にも都内某店が島閉鎖になったという噂もあり、予断を許さない状況になりつつあるのかなと思います。

ところで最近、パチンコの新機種発表の際に筆者は必ず「一般入賞口周りのベース(BY)はどうなんですか」と聞くようにしています。ほぼほぼ「大丈夫です」という答えが返ってきますし、ゲージを見ると確かに納得という感じで、それがファンから求められていることかどうかは分かりませんが、少なくとも行政の求める方向になっているのは間違いありません。特に実感したのは、昨年登場したMAXタイプの某機種と、12月になってから導入が始まった某機種の甘デジを実際にホールで見比べた時です。普通、スペック違いといえどもゲージはそのままというのがこれまでの例だったのに、盤面左下一般入賞口付近のゲージが明らかに変わっているんですね。これを見て、今後はどのようになるのかなんとなく納得できたような気がしますし、個人的には2015年を象徴した出来事じゃないかなとホールでひとり頷いてしまいました。

行政の意向を汲んだであろう6月から始まった機構の検査はファンの間でも話題になっていました。本気か冗談かわかりませんが、ネット上ではあまりにひどいと「通報しました」なんて盛り上がった「くぎ曲げ」問題。少なくともヘソ以外のクギを見るようになったという点では、ファンの意識改革にもなったと思います。そして前述の通り、メーカー側もゲージを変えてきています。ところでホールさんは、何か変わったんでしょうか。変わるべき時に変わらないと未来はないんじゃないのかなと思いますが、さて?

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・ パチスロの魅力に取りつかれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるずると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続中。メールアドレ ス:kusazo@yahoo.co.jp

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