【水曜】第80回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.11.11 / 連載

第80回 検定したところの責任は?

遊技機性能調査の結果にお上がおかんむりという話になっているそうですが、それはそうですよ。6月から一般入賞口に入るか調べますとあらかじめ宣言しているのに、それでも改善しないホールばかり。確かに今までは完全に殺されていたのが若干良くなり、たまには入るレベルにはなったものの、本来あるべきものにはほど遠いんですから、「猶予期間があったのになにをしてるんじゃ」と言われるのも当たり前でしょう。ただ検査くぎと営業くぎ が違うというのは以前から言われていたことで、それを今さらどうこうしろというのは屁理屈に思えますし、ましてや検査の段階で見抜けないのは間抜けに見えます。4号機時代のパチスロがどう考えてもおかしな打ち方で検定を通していたのと同じであって、検定取り消し処分にするならまだしも、そうせずに今ある機械をどうこうしろっていうのは筋が通らないように感じます。

検定しているところの担当がどういう人なのか、また何を考えているのか一切出てこないので分かりませんが、実際ホールで使う状態で持ち込まれたものから乖離していることくらい気付くのではないでしょうか。それなのに型通りの検査を行って問題がなければハンコを押す作業を繰り返していたら、こういった問題は今後もなくならないのは明らか。検定を通ったものは検定期間いっぱい使えなくてはおかしいし、それを問題があるからと撤去しろと要請するのは、職務怠慢以外の何物でもありません。

そもそも何か問題が起こってからあれこれ文句をつけるやり方は、もういい加減にやめたらどうでしょうか。規則を作るならしっかり抜け道がないようにすれば良いことですし、それなのに筆者みたいな素人が読んだだけで抜け穴がいくつも見かってしまうのでは、監督官庁として監督できていないのに他ならないのではないかなと。もちろんあまりにもかっちり決められてしまうと面白くありませんが、そうなったら他に面白いことを探すだけ。いったい業界をどんな形に誘導したいのか、まずはその姿を明示することが行政には求められているのではないかと、こんな状況だからこそ強く思います。

——————–

パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取りつかれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

 

喜納臭蔵, 水曜, 遊技機性能調査