【水曜】第73回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.09.22 / 連載

第73回 等価をやめるなら

11月から東京では等価交換が自主規制されるそうで(大手が従わないという話もありますが、どうせやるならしっかり足並みを揃えていただきたいものであります)、ネットを見るとファンの間でも話題になっているようです。回らない、設定が入らない。この元凶が少なからず等価交換にあるというのは、ファンも理解していること。でもスタートを筆頭にこれ以上ないほどあらゆる部分を削り、これ以下はないくらいの設定状況が、仮に等価交換を 止めて改善されるのかということについては疑問を持っている人がほとんどだと思います。

仮に組合文書にあるように3円交換、もしくは3.3円交換になるとして、その換金ギャップを全てホール側の利益にするようなら、ファン離れがさら に加速するのは間違いありません。逆にかつての2.5円交換時代のように出玉で還元してくれるなら、ファン回復へ大きな材料となるでしょう。でも 改めて言うなら、ファンはホールを信用してません。していないからこそ、割はそのままで換金率が下がるだけじゃんと覚悟をしていますし、そうなっ たらさらに足が遠のくのは必然。大阪や奈良といった率先して等価をやめた地域のファンに話を聞くと、出るようになったという人は皆無です。ただ ホールの人に話を聞くと、ちゃんと割を上げているとおっしゃいます。この意識の差を埋めるべく、出すならはっきりわかるくらい出すことが大事にな るはず。等価規制をファン獲得のチャンスとして長期的に考えるのか、それとも抜きやすくなったからと安易に短期的な利益を確保するのか。現場の店 長だけではなく、経営側のオーナーも、先のことをしっかり考えて欲しいものであります。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取り付かれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

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