【水曜】第70回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.09.02 / 連載

第70回 夏も終わりですね

暑い暑いと思っていたら一気に涼しくなりまして、おかげで8月最後は風邪でダウンしておりました。それでもお盆期間に嫌になるくらい負けたため、 どうせ半引きこもり生活だったんですが、それでも取材だけは行かねばなりません。この8月は例年になく発表会に内覧会、そしてファンイベントが目白押しで、取材しては原稿にまとめての取って出しの連続。忙しいことはありがたいんですが、ここまで新機種がたくさん登場するのは目移りするというレベルではなく、新台を打つだけでいくら負けるんだろうと今から心配になるほど。

そしてこの新機種ラッシュは、きっとホールさんにとっても大変なんだろうなと。ビッグタイトルはとりあえず入れなければならないし、そうではなくても差別化を考えたら気になる機械もあるでしょう。でも予算は決まっているし、さらにパチンコの現行MAXタイプは10月末まで、パチスロのサブ 管理の機械は11月末と、新台の設置期限まである始末。ましてやメーカーさんも期限までに売らなければならないものは売り切ってしまわなければな らず、結果として競合するばかりで販売予定の下方修正を強いらているという話も聞いています。

のめり込み対策に伴う自主規制は、確かにいつかやらなければならなかったでしょう。でも現在のような誰も幸せにならない、ここまでカオスな状況になるとは予想できなかったのでしょうか。これまでもパチンコ連チャン機規制やパチスロの5号機以降と、一気に市場状況が変わってしまうことは何度 かありました。あったからこそ、もっとソフトランディングできるような方向にすべきだったはず。喉元過ぎればではありませんが、いつも思うのは、 この業界って過去に学ぶということができないものかと。そして最終的には、行政からの指導という名の鉄槌でカオスになるばかり。その日ぐらしのよ うな筆者が使うにはふさわしい言葉ではありませんが、もっとビジョンを持った業界にならなくてはなりません。それをまず個々のホールが、そして各 メーカーが意識していかなければ、未来はないのかなと思うばかりあります。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取り付かれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

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