【水曜】第67回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.08.12 / 連載

第67回 時間つぶしに、ちょっと休憩でも

取材と取材の間、また待ち合わせまでの時間に、ちょっと時間をもてあましてしまうことが多々あります。一旦、事務所に戻るほどの時間はないし、喫茶店で一休みするにはちょっと長い。そんな時はホールで時間つぶしでも…。というのが定番だった時代は、少なくとも筆者には確かにありました。時間 がない時はなぜか確変なり天国モードなりに入ってしまいがちで、プライベートの用事なら遅刻できても仕事の場合にはそんなことはできず、ひたすら 焦って消化したことも。幸い、確変やAT・ARTを残したまま離れなければならなかったことはありませんが、オフィス街のホールなんかでは、きっ と同じような理由のサラリーマンから台を譲ってもらったことが何度かあったりして。このうえなくラッキーですが、そういう台って不思議と伸びない んですよね。

ただ最近は、ちょっとした時間があってもなかなか足がホールへ向きません。その理由は、これを読まれている方なら分かるかと思いますが、1時間程 度でどうこうなる機械がほとんどなく、ましてや幸いにもどうこうなったとしたら、確実に遅刻してしまう。またどうこうならなかった場合には1万円 以上が確実に飛んでしまい、それなら茶店をはしごするなりした方がまだマシだということになりましから。それなりのホテルのロビーってコーヒーが一 杯2千円程度したりしますが、それをお代わりするほうがまだ財布に優しいって、やっぱりおかしな時代かなと。20年以上前のパチンコ連チャン機時 代なんて、1時間で1万円使うことなんてよっぽど回らない台でなければありませんでした。ヘソの賞球は7個、また1回交換が基本なので30回は普 通に回る。それでも大昔に比べればギャンブル性が高いなんて言われていましたが、そこから今へ至るまでに、どうしてこうなっちゃったのでしょう。

学生時代、バイトの休憩時間には5百円玉数枚を持ってホールへ行きました。数年間のサラリーマン生活時代、財布に数千円しかないのに会社帰りは ホールへ寄りました。大衆娯楽なんて、そんなもんじゃないのかなと。昔が全て良かったとは言いませんが、本来あるべき姿からズレてしまっているの は間違いないと思うのです。

結局、今の時間つぶしの定番はスマホゲーム。ホールの客が奪われているといわれている存在に、筆者もまんまとハマっております。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取り付かれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

喜納臭蔵, 水曜