【水曜】第64回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.07.22 / 連載

第64回 勘違いしてませんかね

「面白い」の基準って、人それぞれ。筆者はお笑いだと鳥肌実が大好きで暮れのライブは欠かさず行ってたりするんですが、あのクセのある芸風はダメ な人はダメなんだろうなということは理解できます。パチンコやパチスロも同様で、全ての人を満足させるような機種はそうそうあるものではありませ ん。この演出はつまらないなと思いながらもスペックが良いからと打つ機種もあるし、スペック度外視で打ちたくなるくらい演出にハマってしまう機種 もあります。個人的には昔の機種で多かった、自分だけが面白いポイントや打ち方を見つけられるような自由度が高いものが好きなんですが、最近はガ チガチに演出が固められているからか、そういった余地がある機種は少なくなりました。

しっかりとストーリー的に固められているものは否定しませんが、遊ばされている感が強いなと思うのは筆者ではないはず。ただそれが時代の流れでも あるから仕方ないと思いますし、そういう機種の方がヒットするんだから筆者がちょっとズレているだけなんでしょう。ただやり過ぎたが故に、、勘違 いしてるんじゃないのって思わされるような機種もあったりします。特に映像関連において
ギャグ要素を多用し、「ほら、オモシロポイントになりましたよ」「ここで盛り上がって下さいね」「このギャグ、面白いでしょ?」
というような押し付けがましい演出には、正直萎えてしまうことも少なくありません。それが当りに結びつくならまだしも、ほとんどがハズれてしまう のでは逆にストレスになることも多々あったりして。そんな寒いような演出を「面白い」と思ってるとしたら、プレイヤー心理が分かっていないなと。

そもそも演出で笑わせなくても、大当たりすれば自然と笑顔になるもの。また映像で煽らなくても、パチスロではリールが4コマスベればそれだけでドキドキできるんです。そこをおざなりにして映像だけに頼るのというのは、パチンコやパチスロの本質が分かっていないんじゃないかと。映像製作には 畑違いの開発会社もたくさん参入していますが、そこで勘違いした企画が上がってきたとしても最終的に判断するのはパチンコ・パチスロメーカーなん ですから、駄目出しだってできるハズなのにと思う次第。ひょっとしたらメーカーにも、勘違いしている人が多いんでしょうかね?

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取り付かれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

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