【水曜】第50回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.04.15 / 連載

第50回 卒業から30年弱、みんなオッサンです

5年振りに高専時代の同窓会が開催され、日帰りですが帰郷しました。白髪頭になってる旧友も多く、開口一番「老けたなぁ」と言ったら、「お前もだ よ」と。しがないフリー稼業の筆者とは違い、皆社内でそれなりの地位にいたり、ちゃんと部下がいたりと、学生時代を考えると立派になったなと。 15歳から20歳という、きっと最も多感な時期を一緒に過ごした(特に最初の2年間は全寮制の共同生活だからなおさらです)連中だけに、今現在は どのようなポジションにいようが同窓会では学生時代のままの関係性に戻ってしまうというのが実に楽しく、良い時間を過ごせたなと思います。

筆者がパチンコやパチスロを覚えたのも、この学生時代。当時の高専は限りなく男子校に近く、ましてや寮生活ってことで身近に悪い先輩がたくさんい る環境。酒やタバコに単車、そしてパチンコが自然と身に付いてしまうのは必然でした。近くのホールで新装開店があれば、授業をサボって並ぶなんて いうのは当たり前。時には担任だったパチンコ好きの教授と、お互いに見て見ぬ振りをしてがパチンコ好きな教授と並んで羽根モノを打ったりと、確か に学生生活の一部になっていました。そして筆者はそのまま今のような仕事をしているわけですが、同窓会で話したらほとんどの奴がいつの間にか打た なくなっちゃったと。

仕事が忙しくなったり家族が増えたりしたら、パチンコやパチスロに費やす時間がなくなるのも当然でしょう。でも他の趣味は相変わらず続けている奴 も多く、また新たな趣味を見つけている奴も少なくありません。つまり趣味として、パチンコやパチスロは他に劣る存在になってしまったのかなと。ま してや学生時代の千円もあれば遊べたようなパチンコは、今は数万円なければ満足に楽しめないギャンブルになっています。そう考えると、昨今のファ ン離れの大きな要因は、パチンコやパチスロが趣味というレベルを超えてしまったことが大きな要因であるのかなと。

同窓会で「じゃあ今度一緒に釣りでも行く」とか「ゴルフでも行こうよ」といった会話で盛り上がるなか、筆者はかつてヘビーユーザーだった旧友に 「今のパチンコやパチスロも面白いから、また打ってみれば」とは言えませんでした。ホールの偉い人は、自分の友達や身内に同じことを言えるんで しょうか、とても気になります。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの 魅力に 取り付かれて、はや30年以 上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

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