【水曜】第38回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.01.21 / 連載

第38回 育てることが大事です

最近、小一時間程度の時間つぶしに甘海を打つことが多くなりました。パチスロ は上乗せしまくったら取り切れないし(そんな不安は杞憂になることが 圧倒的だ としても、可能性はゼロじゃないので)、MAXやライトミドルは1時間程度 じゃ当たらない可能性がある。となると気軽に打てる甘デジと なるんですが、 気になる機種はあっても回らないんですよ。マックスやライトミドルといった主 力スペックはそこそこ回るホールでも甘デジは閉めま くっていることが多いの は、やっぱり売上げを同レベルで求めるからでしょうか? スペックごとに適正 な売上げや利益というのがあると思うのです が、それを考慮しないで売上げ目 標からスタートを決めるというのは違うんじゃないのかと……。

それはさておき、シメシメルックの甘デジでも海シリーズだけはそれなりに回る ことが多いんですね。さらにやたらと長いリーチもないし、(一部機種 は違いま すが)基本的には短い回転数のSTということで無駄に引っ張られないしヤメ時も 明確。気軽に遊べるはずの甘デジなのに、気軽に遊べないよ うなスペックが増 えるなか、本当に貴重な存在だと思います。なにより前述の通り、ボーダーに達 していないとしてもそれなりに回るというのは、それ だけ甘海を大事にしよう と考えているホールが多いからでしょう。実際、甘海を含めた海シリーズは昔か らホールがしっかり回してくれたからこそ、確 固たる地位を手に入れたんです。

でもそれができるなら、どうして他の機種も同じように使えないのかなと。もち ろん結果が出てから閉めなら分かりますが、今は導入直後からスタート は低い ままということがほとんどです。そんな使い方をされたら、打ちたくてもなかな か手が出せません。それでいて「この機械は使えない」なんて判 断するのは、 順序が逆ではないでしょうか。客だって同様で、餌を撒かずに回収しようとして も、そもそも寄り付いてはいませんから。それなのに 「ファンが減っているか ら仕方ない」というのは、言い訳にもなりませんよね。機械も客もホール側が育 てるもの。その意識なしに結果ばかり求めても、失敗するのは当たり前。成功 している機械やホールは、例外なくちゃんとお金を使って「育てた」結果だと思いますよ。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの 魅力に 取り付かれて、はや30年以 上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

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