【水曜】第13回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2014.07.23 / 連載

続・新内規について

新内規、主に「1個戻し」についての話を前回に引き続き。

この件について、某メーカーの開発さんと話をさせていただきました。そこでまず安心したのは、開発側の人たちもファン人口減少については大きな危機感を持っているという点。これまでも色々な開発関係者と話をする機会がありましたが、やはりパチンコが好きな人が多いと感じています。なので仕事抜きでホールへ行くことも多いし、だからこそ最近のファン離れは身をもって実感されているんだろうなと思うのです。

話の中で、やはり出てくるのは「最近は回らないよね」という話題。これをなんとかしようと、色々なメーカーから「回せる」機械がリリースされてい るんだと思います。でもそんな思いはホールさんに届いていないというのは、前回書いた通り。それならということで、最近は回らないことを前提にしてあえて甘いスペックにしようと意識しているそうです。要は回らなくても出玉が期待できるということですが、これがさらに回らない状況に拍車をか けているのかなと思わざるを得ないのです…。

「1個戻し」という、ファンの立場からすると若干不安な新内規について聞いたところ、やはりベースが低くなるんだから回せるのは間違いないですと話してましたが、これも結局はホール次第。回せる機械を回さないホールに期待なんかできないと筆者は考えますし、そこを突っ込んでみたところ開発側でもそれは意識していると。それをわかった上で、例えば役物等の何らかの方法で半ば強制的に回す方法も検討しているようです。イメージとしては、 (ヘソではなく右打ち時ですが)大一さんの加速装置的なものになるのかなと。これならホール側がいくらキツい運用をしても最低限のスタートは確保 できるわけで、これなら新内規もアリなのかなと。回らなくなったらゲーム性が成り立たないとなれば、これはもうホール側としてもどうしようもありませんから。

ただ、そこまでやらなければならないほどメーカー側も追い込まれているというのは不幸なことでもあります。もちろん回したくても回せないという経営環境があるのは重々承知。でも、やっぱりパチンコは回らなければ面白くないんだから、今のあまりにも回らない状況が続くのに比例してファンが減 るのは当然のこと。「回る」ということを改めて意識しなければならないし、新内規が少なくともそのきっかけにはなるのかなと考えます。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの 魅力に 取り付かれて、はや30年以 上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

 

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