PiDEA編集部が「コードギアス」をみてみた

2014.08.23 / 連載

現在、ホールの中を埋め尽くさんばかりにアニメ版権があふれています。たしかに話題性があり、集客のフックにできる可能性は大きい。しかし、内容も 知らずにアニメパチンコ、マンガパチスロに飛びつくってどうなの? せっかく設置するのなら、原作のよさを知っておくべきでは? というわけでPiDEA 編集部が原作アニメを実際にみて、その良さを紹介しちゃいます。第5回は「コードギアス反逆のルルーシュ」。
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※若干のネタバレ要素を含むかもしれません。気になる方はブラウザバックお願いします。

腐女子向け? 中二病? 全然そんなことないから!

2012年4月にSammyがパチスロ化し、2013年12月に京楽がパチンコ化した「コードギアス」。その名前は耳にしたことがあったし、なんとなく評判が高いのも感じていました。キャラクターデザインをCLAMPが手がけて、線が細く8頭身どころじゃない美少年が出てくるのは知っていたんです。が、そうであるが故に「腐女子向けね、ハイハイ」のように勝手に思っていました。

でも、アニメを見たら違いました。1話からすんなり入れます。あらすじは、こんなところ。

主人公のルルーシュはブリタニア帝国の皇子でありながら、ブリタニア国家転覆を狙います。その理由は、全25話(1期)を見る限り2つ。目が見えず、足が不自由な妹・ナナリーが住みやすい世の中をつくるため。ナナリーがそうなってしまったのは、父・ブリタニア皇帝への謁見の際に、テロリストに襲撃され、目の前で母を殺されてしまったからです。ルルーシュは、この襲撃をなぜ防げなかったのか父に問いつめるのですが、「お前は死んでいる」と言われ、逆に人質として日本に送られてしまう。最愛の母に対して敬意が微塵もなく、さらに残された二人の子どもを政治利用する非情な父にルルーシュは、皇帝だけではなくブリタニアという国そのものに憎悪と復讐心を宿すようになったのです。そして、「黒の騎士団」という反乱軍を創設し、帝国に立ち向かうのです。

ギアス—その力によって、得たものと失ったもの

もう一つルルーシュが持つ不思議な力「ギアス」も物語を大きく動かしていきます。ルルーシュの左目に見つめられ命令をされると断ることができない絶対遵守の力です。ギアスの力によって「死ね」と言われば「イエス、ユアハイネス」と言って自決してしまいます。なんだか「バジリスク」の甲賀衆のあのキャラに似た能力です(笑)。

(※以下ネタバレ注意!)

さて、後半になるとこの能力が暴走します。ルルーシュと幼い頃から関係のあった皇族のユーフェミアが、ブリタニアから独立した「行政特区日本」を設立すると打ち上げます。このあたりは物語の山場です。日本人のために作ろうとした行政特区日本設立式典の場で、ギアスの力によってユーフェミアが日本人を虐殺するのです。

お互い初恋同士だったルルーシュとユーフェミア。それが、意図せぬギアスの力によって、日本人の虐殺という形で引き裂かれてしまう。本当は手を取り合いながらブリタニア帝国に立ち向かわなければならなかったのに、崖から転がるように後には戻れなくなってしまった。どうにもならない悲しい状況とすぐに次の対応を求められるスピーディーな展開、ルルーシュの罪悪感がブワッと一気に押し寄せてきて、視聴者の心情をホールドします。……これ面白いです。

ナイトメアフレームというロボットに乗って戦争を行うシーンもあるのですが、その辺にはあまり惹かれませんでした。元々三国志などの策略や陣形などにブルッと来てしまう戦争スキーな筆者ですが、コードギアスではあまり感動しませんでした。相手の陣形があって、こちらの陣形があって、戦いの舞台となる地の利があって、さらに敵の心理状況を読んで策略にハメるような用意周到さが少し希薄なのかなと思います。雰囲気はいいですが、もう少し細かく描写が欲しいところです。

一期全25話見ましたが、ほとんどの謎は未解決のまま終わってしまいました。この先は「コードギアス 反逆のルルーシュR2」(二期)を見ないといけないようです。今から近くのゲオに行ってレンタルしてこようかと思います(笑)。

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