北の大地でPS:JAPAN決勝大会開催! 全日本学生遊技連盟 新体制で地域活動を本格化
2026.10.24 / その他
一般社団法人全日本学生遊技連盟(学遊連)は9月7日・8日、全国学生パチンコ・パチスロ大会「PS:JAPAN 2026」の決勝大会を北海道で開催した。4回目となる今大会には1553チーム・5144名がエントリー。3つの予選を勝ち抜いた23組が2日間の競技に臨み、8449ポイントを獲得したチームが総合優勝を果たした。閉会式では学遊連の活動報告も行われ、関東・関西・九州の3エリアに「学遊連活動メンバー」を置く新体制が発表された。大会の模様を振り返るとともに、新体制の狙いや今後の活動について学遊連の学生メンバーに話を聞いた。
過去最高規模の 予選を勝ち抜いた23組
2人から5人でチームを組み、全国の学生がパチンコ・パチスロの腕と運を競うPS:JAPAN。今年は予選会場を例年より大幅に増やし、アプリを活用したオンライン予選に初めて挑戦したことで、参加者数は過去最高を更新した。
予選は8月の3週間にわたり、3つのルートで行われた「全国ブロック予選」は、全国21カ所のホールを舞台に、パチンコ部門・パチスロ部門に分かれて1時間の出玉対決を実施。北海道から九州までを4ブロックに分けたチームバトルで、上位12組が決勝への切符を手にした。「東西大型予選」は東京と大阪で開催された大人数での出玉対決。そして学遊連として初の試みとなった「特別コラボ予選」は、パチンコ・パチスロアプリとのコラボレーションにより、バーチャルホール上で大当り回数や出玉を競うもので、ここから3組が決勝へ進んだ。東西大型予選では、わずか1時間の競技時間でパチスロを完走した選手も現れ、MCを驚かせたという。狭き門をくぐり抜け、北海道の地を踏んだ選手は約80名にのぼった。
決勝大会は2日間・2競技で争われた。初日の第1競技「フォーチュンバトル -50%の壁を超えろ!-」は、小樽市のグランドパーク小樽を会場に、実際にホールで使われている入場抽選機を使った継続率競技。1回継続するごとに100ポイントが加算され、フリーズを引けばポイントが倍になっていくというルールだ。すべての抽選を継続させ、最大ポイントを稼ぎ出したチームも現れたという。
2日目は朝9時から、札幌市の篠路ひまわりを会場に、第2競技「PSトライアスロンバトル -頂まで翔け上がれ!-」が行われた。まずジャグラーで大当りを引き、次に海物語へ移動して当て、最後はパワフルなスペックの機種に座って出玉を競う。持ち玉×0.1ポイントが加算される最終決戦は、最後まで勝敗の行方がわからない展開となり、店内のあちこちから歓声と悲鳴が上がった。
北海道を舞台に2日間にわたり学生たちによる対決企画を実施
大会の司会を務めたのは、公式スペシャルサポーターのYouTuber・レジスタンスのりょつさんと野口さん。今年で4年連続のMCとなる2人も、「こんな選手たちは見たことがない」と若者たちの熱気に目を細めた。入賞時の奨学金は1位111万円、2位77万円、3位33万円。いずれもチーム全体ではなく1人あたりの額で、返済不要の奨学金として贈られる。
1553チームの頂点が決定
2日間の競技を終え、札幌市のJASMAC PLAZAで開かれた閉会式では、いよいよ表彰が行われた。ドラムロールのなか最初に名前を呼ばれたのは、5605ポイントで総合3位となった「横浜甲鉄城」。リーダーは「予選では朝一からラッシュが1時間終わらなかった。今日もラスト20分ほどでラッシュに入り、それが3位につながった」と振り返った。
総合2位は、7724ポイントを獲得した5人チーム「111万の記憶」。チーム名の由来は優勝時の奨学金の111万円だ。「1位を目指してきたので少し悔しい結果になったが、全員が協力し、全員の引きが炸裂した。何より全員が純粋な心で楽しめたことが一番良かった」と、チームプレーでつかんだ準優勝を喜んだ。
そして1553チームの頂点に立ったのは、8449ポイントを獲得した4人チーム「優勝金保留」。代表者は「正直、ここまで来られるとは思っていなかった。特別コラボ予選は隙間時間に参加して1位を取り、北海道では2日間とも4人全員の運が良すぎて、全部うまくいった。最後は『e無職転生/~異世界行ったら本気だす~』の台で、40回転ほどでラッキードローが出て一気に出玉を伸ばせた」と、興奮を抑えきれない様子で語った。優勝チームには、学遊連の毒島大輔代表理事から優勝トロフィーが、一般社団法人ぱちんこ広告協議会の岡林克彦理事長から目録が手渡された。
来賓あいさつに立った一般社団法人MIRAIぱちんこ産業連盟の金光淳用代表理事は、「成熟した組織に突破口を開けるのは、昔から“よそ者、若者”。業界人の視点だけでは新しい時代のニーズに応えきれなくなったとき、穴を開けてくれるのは若い皆さんの力だ」と学生たちにエールを送った。
表彰に先立ってあいさつした毒島代表理事は、最終年次で今大会が最後となる選手たちに向け、大学や学校の後輩たちに、この楽しかった大会の舞台裏のエピソードを語り継いでほしいと呼びかけた。また岡林理事長は、業界全体で新規ファンを増やす取り組みが進んでいることに触れ、「今日触れたパチンコ・パチスロの良いところを、友人や家族にも共有してほしい」と語った。
閉会式では、学遊連の前期の活動報告も行われた。業界特化の合同就職説明会「超アミュジョブサミット」は今年17回の開催を予定し、前期までの9回で延べ115社が参加、学生のエントリーは延べ2053名にのぼった。ホールと連携した「謎解きは遊技の後で」の掲示店舗は昨年の131店舗から186店舗へ拡大。今年始動した「PS:B Lab.」では、10名の若き起業家候補が業界課題に取り組んでいる。そのうち6名はノンユーザーで、来年1月9日には第2回ビジネスコンテストが開かれる。
この大会を裏側で支えてきたのが、学遊連の学生職員たちだ。閉会式に先立って行われた活動報告では、各地の学生職員がSNSや告知だけに頼らず、大学のキャンパスや街中、ホール周辺にまで実際に足を運び、同世代に直接声をかけて参加者を集めてきたことが紹介された。九州エリアの集客は156名、関西エリアのメンバーは109名を集め、関東エリアは新潟へ2度遠征し、定員を大きく上回るエントリーを獲得したという。
学遊連は「若年層へのパチンコ・パチスロの普及とイメージ向上」「業界への学生のリクルート支援」「全国学生パチンコ・パチスロ大会の開催」を活動の3本柱に掲げる。追加取材では、PS:JAPANは今後も継続し、この3本柱も変わらないことが確認できた。年に一度の大会で生まれた熱気を、どうすれば日常の活動へつなげていけるのか。その答えとして打ち出されたのが、今回の新体制である。
大会から日常の コミュニティーへ
活動報告で示された組織図は、一見すると従来の組織が3つのエリアに置き換わるようにも読める。しかし、学生代表の有村颯太さんによると、学生代表・副代表、SNS班、企画班という既存の体制はそのまま残る。その下に「学遊連活動メンバー」という枠を新たに設け、関東・関西・九州の3エリアに分けたのが今回の再編だ。
各エリアでLINEメンバー各100人を 達成するため新体制へ移行
狙いについて有村さんは、「学遊連の強みは全国で活動していること。それをさらに広げていくには、将来的には47都道府県それぞれに学遊連の団体があるのが理想形」と語る。その第一歩として、まずは都市部の3エリアに拠点を築き、地域に根差した学生に学遊連の良さを伝えていく。これまでも全国各地にメンバーはいたが、エリアという単位をつくることで、近い者同士が密なコミュニティーを築き、小回りの利く活動ができるようになる。2028年度には5エリアへ拡大する可能性もあり、現在検討を進めている段階だという。
事務所を構えるわけではなく、普段はオンラインで連絡を取り合い、月に1回「エリア会」としてリアルに集まる。九州エリアの場合、メンバーは熊本や山口、福岡などに散らばっているが、福岡に集まって食事をしながら、学生を招いてさまざまな催しを行っている。
全国で一律の企画を行うのではなく、各エリアが「こうすれば学生に楽しんでもらえる」「集まってもらえる」と考えた企画を、それぞれの色を出して進めていくのが新体制の特徴だ。10月からは、エリアごとにまったく異なる企画が動き出している。
関東エリアは、前期から続ける「泥臭い」声かけを後期も継続する。ホール周辺や喫煙所など、同世代のユーザーが集まりそうな場所に足を運び、「打ってるんですか」と話しかけて仲間を増やしていく。東京では声かけへの警戒心から冷たくあしらわれることも多い一方、神奈川や埼玉、千葉では好感触を得られることが多いという。後期は、パチンコ・パチスロだけで完結させず、ボードゲームや麻雀なども組み合わせた交流イベントを企画中だ。
関西エリアは4人と、3エリアの中で最も少ないが、そのぶん予定を合わせやすく、4人そろって動けるのが強み。それぞれが通う大学の喫煙所などで、パチンコ・パチスロの話が聞こえてきたら声をかけ、大会へと誘ってきた。メンバー全員がパチンコもパチスロもよく打ち、「ノリの良さは他のエリアに比べて段違い」と自負する。今後は「関西だからこそできる」特色あるイベントを模索していく。ただ、4人のうち2人は今年度で卒業を控えているため、来年以降に向けてメンバーの増強も課題となっている。
九州エリアは、あくまで構想段階だが、福岡を舞台にした「ミニPS:JAPAN」の開催を立案している。九州は地域が広いため、福岡で大きなイベントを一つ打つことで、鹿児島や中国地方からも学生を呼び込みたい考えだ。ビンゴ大会やパチスロのキャラクタークイズなど、会場を借りて実施できる内容を軸に、現在企画書をまとめている。
目標は「エリア100人」の コミュニティー
では、新体制は何を目指すのか。今年度の最大のゴールとして掲げられているのが、エリアに100人規模の学生コミュニティー(LINEグループ)をつくることだ。連れ打ち会や大学での声かけなど、そのための具体的な活動を担うのは、それぞれの地元の学生たちである。
企画の実現までの流れも整えられた。エリアリーダーとメンバーが話し合って企画をまとめ、学生代表と事務局に企画書を提 出する。ここで事務局は学生の企画を実現するための支援役として、ぱちんこ業界に関わる法律などを確認しながら、無事に開催できるようサポートを行っている。また、エリアリーダーは決められた予算の範囲内で「この予算でこのイベントを行いたい」と、実現に向けてメンバーと知恵を絞りながら具体的な計画を立てる。全国一律の企画を用意するので はなく、その地域の学生が、そのエリアの特性を活かしながら同世代の学 生を集めるための企画を考える、ボトムアップ型の仕組みだ。
この仕組みを後押ししているのが、4回を重ねたPS:JAPANの認知度だ。有村さんは「PS:JAPANという名前では伝わらなくても、『全国でパチンコ大会をやっている』と話すと『見たことがある』という学生がすごく増えている」と手応えを語る。最初の会話のハードルを一つ越えた状態から話を始められるため、不信感なく耳を傾けてもらいやすいという。
各エリアのメンバーが描く将来像もさまざまだ。関東エリアの廣瀬さんは、首都圏の学生ユーザーを業界にとって欠かせない存在と捉え、4年ごとにメンバーが入れ替わっても引き継げる設計をつくりたいと話す。同じく関東の下采さんは、女性が友人と一緒に気軽に遊技できる環境を目指し、まずは新規ユーザーを増やすことから始めたいと語った。関西エリアの平良さんは、学遊連そのものの認知度を高めることを課題に挙げ、ノンユーザーにも届くタレントや番組とのコラボにも意欲を見せる。九州エリアの盛永さんは、若者の間に残るパチンコのイメージを払拭し、九州のアミューズメント業界を盛り上げたいと力を込めた。
有村さんは、学生代表を毎年現役の学生が務める体制のもと、来年3月末で任期を終える。後任は近く発表される予定だ。鹿児島県・屋久島の出身で、熊本の大学に通いながら4年間活動してきた有村さんは、「学遊連として、まだ地方にバリューを残せていない」と現状を見つめ、九州や東北など都市部から離れたエリアにも意味のある活動を広げてほしいと、次の世代に思いを託す。閉会式では「この業界のバトンを次の世代へ渡し、若者の目線で、斬新さを持って盛り上げていきたい」と語った。学遊連を卒業した学生の多くは、メーカーやホールなど業界へと羽ばたいていくという。
年に一度のPS:JAPANが生み出してきたのは、学生とパチンコ・パチスロが出会う「点」だった。新体制は、その点を地域のコミュニティーという「線」に変え、やがて日本各地という「面」へ広げていこうとする試みだ。北海道で生まれた熱気を日常へ、そして全国へ。学遊連は新たな一歩を踏み出した。
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