林秀樹「覚えるではなく理解せよ!はじめての計数管理」

2017.10.28 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(133) 計数管理について(1)

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。ここ最近、計数管理の研修依頼がとても多くなっています。理由としてはやはり高ベース機の扱い方や捉え方に加え、今後出てくるであろう出玉規制のかかった機種の運用方法を探るべく、計数管理を再確認したいというものがあると思います。

ただ、もちろんある程度知識を持った方の再確認もありますが、そういった方に加えて初学者に、この機会にしっかりと計数を学んでほしいということでの依頼もあります。今回はそういった初学者が計数管理を学習することで考えてほしいことをお伝えします。

計数管理というと用語と公式を覚えて計算をして、と、ややこしくてとっつきにくいイメージがあります。そうはいっても数字の管理は必要なことなので一生懸命公式を覚えようとして、そしてなおさら苦手なイメージだけが膨れてしまうことでしょう。

私はいつも、「覚えるのではなく、理解してほしい」と話しています。計算式を覚えるのではなく、計算式の意味を考えてほしいということです。

例えば「出玉率」という計数項目があります。計算式は「セーフ÷アウト×100」なのですが、初学のころは「アウトを割るのかセーフを割るのか(計算式でアウトが先にくるのか、後になるのか)」と分からなくなることがあります。

これなどは計算式(公式)を字面で覚えようとするからこうなります。出玉率とは「出る玉の比率」という意味を理解すれば、「打ち込んだ玉(アウト)を基準として払い出し(セーフ)が何倍なのかを知る項目であり、率なので百分率だから100をかける」と考えが及びます。そしてこの文章のままに計算式を考えてみれば自ずと出玉率の計算式が導き出されます。

その他でも、例えば割数は「売上玉を基準としてその何倍の景品玉があるのかを知りたい」わけなので、割り算で分母に売上玉、分子に景品玉という考えが浮かびます。そして実際、割数(景品割数)はこの計算で求めます。

計数管理を苦手としている人の多数は、とにかく覚えることが多すぎることで敬遠していると思います。覚えるのではなく理解する、このように考えれば一つひとつの項目で意味を考えるきっかけになり、別々だと思っていた項目すべてが連動していることが分かってきます。そして単に項目を知っているだけではなく、活用することができるようになります。

数字の管理はパチンコ店に限らずすべての業種業態で必要になることです。苦手意識を持たずに積極的に理解する姿勢で取り組んでほしいと思います。

●「The Professional」にインタビューが掲載されました
各界の著名人にインタビューをしてその考え方や生き方を紹介する「The Professional」に掲載されました。
http://the-professional.biz/tp0081/
各界で名を成した多数の方の素晴らしいお話が拝見できます。

●おかげ様でジュンク堂大阪本店にて、週間ビジネス書部門ランキング1位を獲得しました!また楽天、アマゾン等のネット販売でも常時ランキング上位となっております。ありがとうございます。
全国の書店で販売、またネットでは下記サイトで購入が可能です。
・amazon
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/434491046X/calepo01-22/

・楽天ブックス
http://books.rakuten.co.jp/rb/14606937/

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
同社ホームページはこちらをクリック

1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト, アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社, 林秀樹, 計数管理