林秀樹「年に3回は絶対に利益を取らねばならぬ、その理由」

2018.01.06 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(143) 好循環への第一歩

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。あけましておめでとうございます。おかげ様でこの連載も4年目に入りました。改めまして皆さまに御礼申し上げます。

さて2018年も1週間が経過しました。今年の年末年始期間、厳しいことを予測していた中では「思ったほど悪くはない」という感触のお店が多かったことだと思います。暦の並びが良かったこと、お客様が新要件機に慣れてきたことなどが要因でしょう。本日は年始期間と位置付ける三連休中であり、明日1月8日までは良い数字が見れるのでは、と思います。

しかし例年、この三連休を過ぎると非常に厳しい稼働となる傾向があります。

私は常に「年に3回の特別な期間は、何があろうと利益の確保を」とお伝えしています(年に3回の特別な期間とは、お客様も出ないことは理解しているが、それでも稼働がある時期。GW、お盆、そして年末年始の3回です)。今年の暦では明日1月8日までがその年末年始期間と位置付けられますが、そもそもなぜ、この期間に利益を確保する必要があるのでしょうか。

年末年始期間は、お客様も「出さない」と認識している期間です。仮にそのような時期に「出た」としてお客様はどのように思うかというと、「出さない時期だったけど、勝てた。」です。「お店は出す気がないが、自分のおかげで勝てた。」です。そして出なかったときは「やっぱり出なかったか。」となり、「出さない時期に来た自分が悪い。」となります。つまりこの時期は「出たのは自分のおかげ、出なかったのも自分のせい」となり、決してお店のおかげ(または、お店のせい)にはなりません。さて、どちらの結果の方がお店にとって良いかと言えば、これは「自分のせいで負けた」と思ってもらうほうでしょう。

「お店のおかげで勝てた、自分のせいで負けた」、こう思ってもらうサイクルを回すことで業績を上げることができます。そしてこのサイクルの第一段階として最も効率が良いのがこの年末年始期間です。「自分のせいで負けた」と思ってもらい、稼働が落ち込む1月後半に入替などで「出す」アピールをしてしっかりと出す営業をするのです。

利益は儲けではない、(将来の)費用である」、これは経営学者ドラッカー博士の言葉です。お客様に満足を提供するためには絶対に費用がかかります。逆に言えば、費用を捻出できるからお客様に満足を提供できるのです。費用を捻出するためには利益を上げなければいけないわけで、その利益を確保するのにこの期間だけは躊躇なく出来るのだから、しっかりと利益を上げてほしいです。

そして、後半には「出す意思」を明確に表明して、またしっかりと出すことで稼働の底上げを図ってください。このサイクルに入ることが、業績を上げる第一歩となります。






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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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