林秀樹「利益を取りきれないド底辺ホールはどうすればいい?」

2017.07.08 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(117) 「機会」を生かす

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。7月は週末スタートだったこともあり、第1週の数字はまずまずといったお店が多かったと思います。そしてこの後は民間賞与の時期となるので売上、稼働もさらに期待が持てそうです。

ただ、売上が良いとはいえ肝心の利益に関してはやはり順調なお店と取りきれなかったお店が出ています。利益を確保できたお店はそれを原資としてこの先余裕を持った営業ができますが、取りきれなかったお店は「取り戻す営業」をしなければならないです。そうなるとSWOT分析で言うところの「機会」にあたる時期なのに「取る営業」をすることになるので、良い時期を生かすことができずに、結局、ド底辺から這い上がることができないことになってしまいます。最初に利益を確保することがすべてにおいて優先されることを、今一度認識してください。

今回は「ここまでに利益が取りきれていないお店が、この後どうしていくべきか」についてお伝えします。

「稼働が見込めるという機会」の認識には2通りがあります。一つは「稼働を伸ばす機会である」と捉えること、もう一つは「利益確保の機会である」と捉えることです。これらは、前者は前向きな捉え方であり、後者は後ろ向きの捉え方であるといえます。しかし、前者の捉え方をする前提は「利益があること」ですから、利益が取りきれていなお店は必然的に後者の捉え方=「利益確保の機会」としてこの後の展開を考えていくことになります。

「稼働アップの機会を生かさずに利益重視にするのは、ド底辺のままで変われないことになるのではないか」

こう考えるかもしれません。もちろん上記の疑問はその通りです。しかし営業は7月だけで完結するものではないはずです。「次の機会」を想定してください。「次に機会となる時に万全の体勢にするための期間」という認識を持つことで、今すべきことが見えてくるはずです。

「結局、利益を取るためにシメろ、ということか」

そしてもちろん、こう考えるかもしれません。これは結論としては同じことかもしれませんが、目線が違います。「過去の穴埋めのために取る」のか、「未来の原資のために取る」のか。この認識の違いは大きいです。

現場としてすべきことは利益を上げることです。その時に未来を見るのか、はたまた過去を見るのか。仕事は常に前を向いて行っていくべきです。

業績は「今」上がっていなくてもよく、「未来」に上がればいいのです。7月のこの良い時期に取れていないお店は、「未来にために今すべきこと」、つまり利益の確保を進めてください。それが未来の土台になります。


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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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