林秀樹「入替にばかり頭を悩ませているとド底辺のまま」

2017.05.06 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(108) 「モノ」から「コト」へ

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。今日はGWの最終日ですね。みなさん、しっかりと利益の確保はできたでしょうか。

今回のGWはパチンコ、パチスロとも直前に話題機種の納品があったことで、これらの機種が導入されているお店は比較的好調だったように見えます。新台入替に集客効果が無くなったと言われて久しいですが、それでも話題機種があるのとないのとでは大きく違いますね。

さて、この連載の中心テーマである「ド底辺ホール」に関しては、なかなかこういった話題機種を適切な時期に導入することが難しいものです。そうなると考えなければいけないことは「遊技機に頼らない営業」となるのですが、もう、かなりの手法を実施し尽くしてしまったと思われている方が多いことでしょう。でも、そんなことはないです。まだやり方はあるものです。今回はそういった「やり尽くした」と思ったときの次の一手、考え方をお伝えします。

この連載で再三お伝えしていることに、「まず利益」ということがあります。しかし得てして、どうしても目の前の稼働、客数に目が奪われがちとなってしまい、「利益確保のための手段」であるはずの稼働ばかりを追いかけているお店がとても多いと感じます。今回の話題機種に関しても、確かに導入すれば客数は(ある程度)増えるでしょう。しかし入替には当然「費用」がかかっています。今更ですが利益の計算式は下記のとおりです。

利益=売上-費用

つまり話題機種を導入したお店には当然、それに相応する費用をかけていることになり、利益を上げるためにはこれまた相応の売上の確保が求められるのです。「自店は入れ替えなかったので、その分の費用が浮く」と考えて、その浮いた費用を別の形で投資すればいいことになります。

「話題機種は入らないけれども、対抗はしなくてはならない」、これは当然です。しかしその「対抗」を新台入替と考えるお店のなんと多いことか、と思います。同じ土俵に乗って、かつ圧倒的に差のある武器(導入する機種)で対抗しようとしても勝負は明らかです。

せっかく使わずに済んだお金はもっと有効に使ってほしいと思います。その「別の形」のキーワードは、「モノではなく、コト」です。ハード面で訴求するのではなくソフト面、つまりお店の雰囲気や人財教育に費用をかけていくことが有効な時代となっています。

いま、新台入替で業績を上げていくことは非常に難しい時代です。これまでの業界が新台入替、遊技機中心だったことは事実ですが、これからは変わります。新台入替はお店の中心ではなく、構成要素の一部分となるでしょう。そしてお客様の気にする部分として「ソフト」の比重が高まっています。

次の一手とは「モノにお金をかけるのではなく、コトにお金をかける」です。入替にばかり頭を悩ませている時代は終わりましたよ!


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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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