林秀樹「他店視察は強い店ではなく弱い店を見るのが吉」

2017.06.24 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(115) 視察について(2)

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。前回の記事では「視察にはテーマをもってほしい、決して表面を見るのではなく。」というお話をお伝えしました。今回はその続きで、「では、どういったお店を、どのように見るべきか」をお伝えします。
 
まず、見るべきお店は自店のポジショニングと同じか、やや下のお店を見るべきです。繁盛店を見るのではなく、「なぜ、このお店はダメなのか?」をテーマに視察するとよいと思います。「反面教師」ですね。

繁盛店の視察では、その感想は往々にして、
・機種構成がいい
・設備がいい
・広い、ゆったり
・よく回している
・スタッフの教育が良くなされている
・きれい
といったものです。すべて表面的なことに終始しています。

前回もお伝えしましたが、「そういった結果(表面)になっている本質がどこからきているのか」については見ていません。いや、「見ろ、考えろ」という方が無理でしょう。なぜなら、「本質的な強さは、見えないところにある」から強くなっているのですから。

そしてそういった「見えない部分の強さ」は、実は当事者自身もよくわかっていないことが多々あります。私の支援先でも比較的「強豪」といえるお店もありますが、そういったお店に話を聞くと、「自分がお客様だったらこうしてほしいということをごく普通にやっているだけなので、なぜと聞かれてもよくわかりません」と言われます。「本質」は当事者にも見えない部分だったりするのです。
 
プロ野球の名監督、野村克也氏は次のような名言を発しています。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

「なぜいいのか?」を考えるのではなく「なぜダメなのか?」を考えたほうが、はるかに有用性があります(なお、この言葉の初出は江戸時代の大名「松浦静山」の言葉だそうです)。
 
繁盛店視察をした時の感想では冒頭記載のように「良い部分」以外にも、いろいろな「ダメな部分」も見えるときがあります。というか、むしろ「ダメな部分」の方がよく見えますね。良いお店のダメな部分を確認するよりも、ダメなお店のダメな部分を確認して「反面教師」とするような視察をしてください。


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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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