林秀樹「ド底辺ホールのほとんどに共通していること」

2018.05.12 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(161) 営業の一貫性

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。 GWが終わりほとんどのお店がGW明けのタイミングで新台入替をしましたが、やはりというか当然というか、それでもこの1週間の稼働は厳しいものがありました。

ただこのように総じて厳しい中でも一部にはしっかりと集客できているお店があります。そのようなお店に共通することは、「やっていることが一貫している、徹底している」ということです。一方、ド底辺ホールのほとんどに共通していること、それは「行き当たりばったり」ということです。現場でよく聞く声に、
・その時々の流れを見て、設定や回転数のメンテナンスをする
・ここまで取れていたら出すように、取れていなかったら回収を強化するようにする
というものあります。

「稼働が低いから計画してもその通りに進むはずもなく、だからこそ日々柔軟に対応しています」

……という主張は一見もっともらしく聞こえますが、しかしそこには何のビジョンも計画性もなく、ただ目の前の数字による「結果」を追うだけで一貫性がありません。


例えば海やジャグラーを強化していこうと考えたとします。この時、これまで業績アップという結果を残してきたお店は、「決めたことはやり通す」という実行力を持っています。一方業績が芳しくないお店は、強化していこうと考えてもそれを実行に移しません。実行しないそれは計画ではなく「妄想」です。もちろん、「利益面でうまくいっていないのだから、強化したいと思っても全体を考えるとできない」という意見もあるでしょう。しかしそれこそ「結果論」です。

業績を上げているお店は「実行力」にプラス「優先順位付け」がしっかりとしています。ド底辺ホールではなく業績好調なお店でも利益が適正に確保できていないことはありますが、そういったときには、
・何が優先すべきことか、何を第一に考えるべきか、何を考えてこの施策をしようとしたのか
を考えて行動を決めます。そこには「一貫性」があるのです。この場合の「一貫性のある対応」とは、
・海とジャグラーは全体の結果に左右されずに、強化を継続(または開始)
・その他の部門、機種で全体の営業計画を達成するように修正をする
となります。また機種単体の強化ではなく「強化日、特定日」という日があるとするならば、その日は明確な目的、目標のためのメンテナンス・設定とし、その他の日にちで全体の計画達成を目指すべく修正を行います。

先週の記事でも「決めたことはブレずにやり通す」重要性をお伝えしました。GWが終わりまた新たなスタートのこのタイミングで、これまでの「行き当たりばったり」から脱却して「明確な目標、目的を第一に考えた行動」をするように変えていってほしいと思います。


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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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