林秀樹「ド底辺ホールでものし上がる〝できる思考〟」

2017.01.07 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(91)「ジリ貧パチンコホール復活プロジェクト」出版(6)

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。幻冬舎刊「ジリ貧パチンコホール復活プロジェクト」、ご覧になっていただけましたでしょうか。このWEBではここまで各章を簡単にまとめたものを短期集中で執筆してきました。あらためて、内容は以下のとおりでした。

第1章 苦境に立つパチンコホール営業の現状(12/4号)
第2章 データを「見る」から「分析する、活用する」(12/11号)
第3章 お金をかけずに集客(12/18号)
第4章 モチベーションを高めるスタッフ教育(12/25号)
第5章 玉粗利計画の見直しでリピート客を増やす(1/1号)
そして各章のまとめもいよいよ今回が最終第6章。「これからのホール営業に必要な13の意識改革」について、特に重要なことを2つ、お伝えします。

■13の意識改革 その1「ホールは“人”でできている」

私がまだ駆け出しのコンサルタントだった頃、上司からはよく「ホールではなく人を見ろ」と言われました。データを読めばホールの状態がわかりますが、どんな人がそのデータを作り出したのか、ホールで働く人たちをしっかり観察すれば、問題点や強み、弱みが明確に見えてきます。

右肩上がりで業績を伸ばしている大手ホールのスタッフは総じて自然な笑顔を浮かべてキビキビ働いています。一方、ド底辺ホールは動きも鈍くダラダラしているように見えてしまいます。

「稼働が高いホールは活気があり、忙しく立ち働いているからキビキビ見え、稼働が低いホールはスタッフも手持ちぶさたなのでダラダラとしているように見えるだけ」という考え方もありますがそうではありません。データに表れているホールの状態は、そこで働く人たちが作り出したものです。まず人がいて、その人たちの言動が稼働の高い、あるいは低いホールを作るのです。

人が変わらなければホールは変わりません。働く人が意識を変えなければ、ホールはいつまで経っても同じままです。

■13の意識改革 その5「どうすればできるか、を考える」

ド底辺ホールで長く働くと「あれもこれもできない」と考えるのが当たり前になってしまいます。大手ホールとは違い資金も人手もないので、会議などの席で「うちも同じことをやってみよう」という意見が出ても、まずできない理由を探して、結局動かない傾向が非常に多く見受けられます。

「できない・無理」とあきらめるのは簡単です。昨日ホール勤務を始めたばかりの新人でも「大手と同じことなんてできるはずがない」と決めつけることはできます。一見不可能に思えることでも「やろう」とする意志を持ち、知恵を絞るのがプロフェッショナルです。

ド底辺ホールにも仕事ができる人はいます。大手と同じくらい頭が切れ、豊富な経験を持つ人材はいるのです。ただ、それを活かそうとする意識やモチベーションがド底辺ホールには欠けています。ホール全体に負のムードが漂っています。

しかし考えてみてください。どんなホールも最初からそんな状態だったわけではありません。誕生した当初は、建物は新しく、機械は魅力いっぱいの新品、店長をはじめとするスタッフも明るくやる気に満ちていたはずです。十数年の時を経て沈滞ムードの漂うド底辺ホールになってしまったのは、過去に重ねられた「選択」の結果です。

これまでの選択と決断の中には「あきらめる」というものもあったと思います。そこであきらめずに「頑張る」、「どうすればできるかを必死で考える」を選んでいたら、ホールの状態はもっと違ったものになっていたかもしれません

これまで、つまり過去は変えられませんが、未来はこれから作れます。「できない」という前に「どうすればできるか」を死にものぐるいで考える習慣こそ、ド底辺ホールの未来を明るくするものです。


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「ジリ貧パチンコホール復活プロジェクト」(幻冬舎)
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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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