林秀樹「ド底辺ホールでもいると助かる年長者」

2016.07.24 / 連載

※編集部よりお詫びと訂正
7月24日(日)更新の「第67回 ド底辺ホール復活プロジェクト」ですが、誤って前週と同じ内容の本文を掲載してしまいました。7月25日(月)9:40AMの段階で最新の本文と差し替えました。読者の皆様、関係者の皆様には大変申し訳ございません。

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト

コンサルティングの現場より(67) 年長者の経験を生かす

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。

最近いろいろな方面でパチンコ業界のことが記事として取り上げられていますね。遊技くぎ問題、広告宣伝問題、イベント問題等そのほとんどが好意的とは言えないものばかりです。そういった状況ではこれまで常識だと思われていた営業スタイルでは対応できないことも出てきます。そうなると上司(往々にして年配または相応の年です)の指示やアドバイスも「そんなこと言っても、今の時代には合わないよ!」と反発する気持ちも出てくるでしょう。

最近はパチンコ業界にもずいぶんと大卒者が増えました。また大卒に限らなくても、昨今は若手をいろいろな勉強会やセミナーに積極的に参加させるなど、会社として若手の育成に力を入れている企業が多くあります。そういったこともあり最近の若手社員は戦略や戦術などの基本的な知識量はまずまずの方も多く、そうなると、逆に比較的年配の上司に対しては「いつも勘やこれまでの経験則での話ばかりで論理的な話ができない」と感じてしまうことも多いものです。

しかしそういった年配の上司たちには、自分たちよりもはるかに長い経験があります。そしてその歴史は生半可なものではなかったはずです。彼ら年配の上司たちがこれまで勉強をしてきたかどうかは別として、非常に深い経験を内に持っているのです。だから、「その経験を引きずり出してやろう、自分のものにしてやろう」という気持ちで接し、引き出し役になることで、論理的ではないと思われるその中からも無限に貴重なものが出てきます。そして、そうすることでこの年配の上司から限りなく学ぶことができます。

自分の知識にプラスして、過去の経験則から発せられた話を聞くと、「あ、これは本で読んだことと同じことを言っている。実際にもやはり正しいんだ。」となり、いわゆる「腑に落ちる」という状況になります。つまり、人間は経験と知識がうまく調和するときに本当の信念となって、部下(というか、他者)に自信をもって話をすることができるのです。

本を読んだりセミナーに参加したりして知識量を増やすことは確かに必要です。しかし「論語読みの論語知らず」となってはいけません。
※「論語読みの論語知らず」・・・論語は読んだけれども読むだけで実行しない人。転じて知識だけで行動が伴わない人のことを言う。
年配の上司の経験を上手に引き出して、それを自分のものにする度量の広さを身につけましょう。

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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