林秀樹「すべて連動!計数管理!」

2017.11.26 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(137) 計数管理。

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。2017年12月21日(木)、東京ガーデンプレイスにて綜合ユニコム社主催の計数管理セミナーを開催いたします。今回は時間を10:00~17:00の7時間として一日で基礎から応用、実践活用までをお伝えすることになっており、
・基礎編:基本用語と計算式の理解
・応用編:基礎編で理解した計算式を使っての遊技機シミュレーションの組み方の理解
・実践編:日々の遊技機管理や放出タイミングの設定、月間進捗管理の理解
といった内容を予定しています。

そこで、今回から4回に分けて12/21(木)実施の計数管理研修を基にした「計数の考え方」をお伝えいたします。初回はホールコンピュータのSと体感スタートについてです。

遊技機の状態を管理する数値はいろいろありますが、その中でも代表的な数値に「アウト100個あたりの回転数」を表す「S(スタート)」があり、この数値を基に遊技機メンテナンスをしているお店は多いと思います。
しかし最近はこの数値だけではなく、遊技客目線での回転数管理として「1,000円スタート」も重視するお店が増えてきました。理由としては「1,000円あたりの回転数はベース値の影響も加味されるので、体感的な遊びやすさを総合的に確認できるから」という意見が多いです。

さてこの1,000円スタート、ホールコンピュータのS(スタート)値から計算ができることはご存知でしょうか。これはそれぞれの用語の意味(意図すること)を理解することでつながります。
・S(スタート)値・・・アウト100個あたりに何回転するか
・1,000円スタート・・・1,000円あたりに何回転するか
ということなので、要は1,000円で遊べる玉数がカギとなります。

① ホールコンピュータのS→1,000円スタートへの変換
例えばS5.20、B28.0%だとします。ベースが28.0%ということはB%(吸い込み率)が72%ということであり使用する玉が72%の割合で減っていくことになります。使用する玉数は250玉(4円パチンコ、1,000円分)なので、
250個÷72%≒347.2・・・個
つまり1,000円で約347個遊べるのですから、
5.20回×3.47(分)=18.044回
ということで、1,000円スタートは約18.0回というように計算できます。

② 1,000円スタート→ホールコンピュータのS
例えば5,000円の試打で以下のような結果だったとします。
・回転数 91回(スタート入賞口賞球4個)
・他入賞 21回(賞球6個)
・オーバーフロー なし
以上の情報から総払い出し(セーフ)を求めると、
91回×4個+21回×6個=490個
となり、5,000円分の貸玉と払い出された玉すべてを打ち込むのでアウトは、
250個×5+(91回×4個+21個×6個)=1,740個
となります。つまり、「1,740個の玉数で91回転させた」のですからS値は、
91回÷1,740×100≒5.2178・・・回
となります。
なお、上記計算からB(通常時の出玉率)も導き出せます。
490個÷1,740個×100≒28.16・・・%

①の変換を使えば、例えば自店のホールコンピュータ回転数から遊技客目線の体感スタートを測ることができ、また逆に②の変換では他店調査の時の回転数からホールコンピュータの回転数とベースを導きだして、競合店のメンテナンス状況の把握も可能です。

ただしここで間違ってほしくないのは、「1,000円スタート“も”重視~」ということです。体感的な遊びやすさを確認する指標としては便利ですが、2つの指標(スタートとベース)を総合的に見ることになるので、自店の遊技機メンテナンスでは活用は少々しづらい面があります。あくまで「確認のため」と考えてください。

今回は2種類のスタート指標の関連を見ましたが、これらに限らず、計数管理の項目はすべてが連動しています。次回も重要な指標とその活用方法についてお伝えいたします。


●    綜合ユニコム様主催セミナーのお知らせ
12/21(木)、東京ガーデンパレスにて綜合ユニコム㈱様主催「計数管理セミナー」を実施いたします。今回は7時間で集中的に計数の理解を図る、非常に濃い内容です。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.ab-c.jpn.com/630.html


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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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hisa5年弱

計数管理の上ではSや有効Sというのは非常に重要になりますが、顧客目線では1000円Sで店の優良店・ボッタクリ店を判断する材料になるので、両方をバランスよく活用することが大事ですよね。

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