林秀樹「お盆明け、ド底辺が狙うべきは常連?新規?」
2017.08.19 / 連載【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(123) 既存顧客層重視は、新規顧客の獲得につながる
皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。お盆営業が終わり、ここからは例年かなり稼働が落ち込む時期に入ります。外部環境要因は等しくすべてに係ることなのでここで焦っても状況は変わるものではないですから、今すべきことは、次の機会に向けてしっかりと施策や戦術、戦略を考えることです。
今回は「次の機会」のために考えて欲しいことについてお伝えします。
冒頭でお伝えしたような、まさに今厳しい稼働に直面しているお店は多く、そうなると考えることは、「既存客の維持だけでは先がない、新規顧客を増やさないと」だと思います。ここで、自店にとって確保したい「新規顧客」はどういった「顧客層」なのか、このことを考えたことはあるでしょうか。ターゲットについてのこの第一歩の捉え方を間違うと、せっかく取り組んだ施策でも効果が得られなくなることがあります。
「新規顧客」とは当然のごとく、自店にこれまで来たことがない顧客を指します。そしてこの「新規顧客」には、
①「既存の顧客層」における新規顧客
②「新たな顧客層」における新規顧客
の2種類があります。これらはもちろん、違ったアプローチをしなくてはいけないです。なぜなら顧客層が違えば、その求めるニーズは異なってくるからです。
①の新規顧客に対しては今までと同じことをしつつ、その「売り方」=告知方法や顧客への接点、リーチ方法を考えることになります。この場合、基本的に現在行っていることの変更は不要となります。今と同じことを志向する人をもっと呼び込む、と考えるのです。一方②の新規顧客に対しては、明確に現在の自店の施策では対応できないニーズを持つ顧客層となります。この場合にはニーズに合致するようなことを新たに用意する必要があり、「これまでとは違うこと」を展開していくことになります。
さてド底辺は上記①②のどちらを志向すべきか、というとこれは①を狙うべきだと言えます。
マーケティングのセオリーとして、新規顧客の獲得よりも既存顧客維持の方が効率がいいという「1:5の法則」というものがあり、また、弱者は資本力に劣るので新しいことをするには厳しいこともあるので、総じて重視すべきは既存顧客です。これまで「新規だ、新規が必要だ」と考えて新規顧客ばかりを追いかけていたとしたら、それで結果が得られたかというとそうとは言えないと思います。実は既存顧客層の中にも「新規顧客」はいるという視点を持つことで、新しい「できること、すべきこと」が見えてくると思います。
「既存顧客“層”重視」は決して新規顧客を捨てている戦略ではなく、前向きな「新規顧客獲得」戦略です。
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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。