林秀樹「〝前半主義〟でド底辺ホールから脱却できます」

2016.08.13 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(70) 余裕を持て!

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林秀樹です。

今日14日(日)は、一応、お盆営業最終日と考えられます。ここまでしっかりと利益の確保が計画どおり進んでいるでしょうか。これからは例年、急激に稼働の落ち込みが見られる時期になります。だからこそ、特にこの8月はお盆までにある程度多めの利益確保が求められます。

もちろんこのことは8月に限った話ではないです。利益に関しては、毎月できるだけ「前半主義」で確保していくことがド底辺脱却には必要なことだということを、改めて認識してもらいたいところです。今回はド底辺ホールによく見られる悪循環の原因とその対策についてお伝えします。

ド底辺ホールではだいたい、毎月の利益計画は月末ギリギリで達成できるかどうか? というくらい苦しいものです。そうすると月末、特に25日以降はかなり厳しい営業を続けざるを得ません。そして何とか計画数値をクリアして月が変わると、「ここまで少しいじめ過ぎたから」と緩めた営業をしてしまいがちです。

確かに長期間にわたって厳しい営業を続けるのは得策ではありません。しかし上記のように月初に緩めてしまうと結局そのしわ寄せが月末に来ます。そして月末近くになって計画達成が怪しくなり25日以降厳しい営業をすることになり、また月初に一息ついてまた月末に厳しく・・・というサイクルの出来上がり! となります。

こういった悪循環を断ち切るためには、まずは「緩める」という思考をなくすことが必要です。いや、むしろ月初こそしっかりと利益を確保する営業を志向すべきです。

物事はどんなものであれ、できるだけ「前半主義」で進めるべきです。そうすることによって心に余裕が生まれます。何事も先送り、後回しにすると締め切り(期日)が近づくにつれ焦りが生まれ、「もしもミスがあると取り戻せない」と考えて保険をかけてしまうものです。利益確保の面での「保険」は、通常よりも一段と厳しい遊技機の使い方をすることです。そして結果的に本来すべきでないような遊技機の使い方を、連続した期間ではないにしろ毎月毎月繰り返すことになってしまいます。

「前半主義」を徹底することで上記のような無理な営業は避けることができます。また、この「前半主義」はいわゆる「暴発」といわれる、こちらの意図しないような出方をする機種への対処にも有効です。「暴発はあるものだから仕方がない、だからこそいつ起こってもいいように事前に余裕を持っておく」、このように常に考えておくのです。

ド底辺脱却のためのキーワード、それは「前半主義」ですよ!

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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