強豪との圧倒的な差は一体どこにあるのでしょうか(林秀樹)

2019.11.22 / 連載

【金曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(240) 強豪との差は意識の差

 

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。

11月も半ばを過ぎ、年末年始営業も目前です。例年ならばこの時期は大型版権機種、ビッグタイトル機種の納品がスタートしてそれなりに業界全体が活気づくはずなのですが、今年は逆に検定の切れる主力機種への対応ばかりが話題となっており、あまり活気があるとは言えないです。

もちろんこのことは強豪も自店も同じ条件なのですが、むしろこういった「同じ条件」のときほどその差が明らかになってしまいます。同じ条件だからこそ地力の差が顕著になる、さてこの差は一体どこにあった(ある)のでしょうか。

 

低稼働店舗は経費の扱いもシビアです。そのためだいたいにおいてシフトをできるだけ切り詰めて営業するのでどうしても人手が足りません。そうなると店長や役職の人たちは、それこそスーパーマンのようにいろいろな仕事を掛け持ちで処理していくことになります。

すると当然どこかに無理が生じて注意力や集中力の欠如を起こしてしまいます。そしてそうなるとどうしても時間を無駄に使ってしまうことになります。集中すれば短時間で終わる仕事も何となく時間がかかってしまい、結局「時間が足りない」という事態になってしまうのです。

 

これは大きな問題です。なぜなら「時間」という資源は有限且つ万人に平等に与えられており、同じ時間を経過するというのは、同じ量の資源を消費していることと同じだからです。そしてこの時間という資源のその中身、つまり「質」の違いが人それぞれ、もっと言えば人の集合である会社(お店)の違いを生み出します。

 

「時間という限りある資源を無駄に消費しない。」

こう考えるか考えないか。すべては意識の差といえます。今までもし少しでもダラダラした時間があったなら、これからはその時間を使って前向きな取り組みを始めてほしいと思います。数字を分析する、お店を巡回する、部下と打ち合わせをする、本を読む、できることはいっぱいあります。

 

上記の話は当たり前なことと言えば当たり前なことでしょう。

「そんなことはこれまでにも何度も聞いたし、わかっている。」

という言い訳が聞こえてきそうです。ところが実はここが重要なのです。「これまでにも何度も聞いた」ということは、これまでに何度も同じ苦言や指摘を受けて、そのたびに逃げてきたのではないでしょうか。しかしその苦言や指摘をスルーして、その結果、今も同じ状況を続けているのではないでしょうか。

たとえば今40歳だとして、「今さら変えられないし、せめて35歳の時に動き出しておけば今は違っていたかもしれない」と考えるかもしれません。しかし、今動きださないとおそらく45歳になった時にも後悔していることでしょう。「せめて自分が40歳だったら」と。

時間は有限です。今動きだせば未来は必ず変わります。逆に動き出さなければいつまでたっても何も変わらず、常に後悔だけが付きまといます。「せめて5歳若かったら」と毎回思うことになります。

 

強豪と呼ばれるお店は、とにかく時間管理にシビアです。決して無駄、無為な時間を過ごさないという風土が多くあります。集中力を切らさず、時間という資源を有効に使う意識を持ってください。ヒトモノカネという資源と違い、時間という資源だけは自分自身の意識でいくらでも使えて、さらにいくらでも質を高めることができます。

 

 

 

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。著書に「ジリ貧パチンコホール 復活プロジェクト」(幻冬舎)がある。

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