入替という戦術には2種類ある、と言われてきましたが(林秀樹)

2019.08.02 / 連載

【金曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(224) 入替は「現状維持」が目的と認識するべきである

 

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。7月度はパチンコにおいてこの夏の目玉というべき機種が複数導入されました。しかし、初週こそ良い稼働でしたが、残念ながら2周目ともなると大きく稼働を落とす結果となり、改めて「新台効果」が持続しない現実を突き付けられたと思います。

 

ただ、今回はお店側もそれなりに期待できるタイトル(コンテンツ)という事で多台数設置となったお店が多くありました。「このビッグタイトルで稼働を上げよう」という意気込みもあったと思います。これがお店の集客力に即した、いわゆる「適正」台数だったらもう少し稼働の維持もできたのではないかと思います。

 

逆に言えばお店の集客力に見合った台数ならば十分使えたはず、と言えます。「新台導入で業績をあげるのではなく、維持を目指す」という目的での入替です。

 

過去には、

・入替という戦術には2種類ある

とされていました。一つは集客(増客)のための入替であり、もう一つは既存客離反を防ぐ入替です。前者が最新台、多台数の入替、後者が中古、多機種の入替と明確に目的と手法を切り分けていました。

 

しかしここ何年も、「以前ほど入替に集客(増客)効果がない」という事は明確になっているわけで、これからは、「すべての入替は“維持”のため」という意識で臨むべきではないかと思います。そういう意味で、今回のような目玉機種であってもお店の集客力を超えた導入で「向上」を目指すのではなく、適正な台数での「現状の維持」という結果を求めていけば十分な貢献となると思います。

 

旧基準遊技機の設置期限はあと18か月です。当然入替はしていかなければならないのですが、遊技機の性能的には旧基準よりも劣るものしか出ない可能性が高いのですから、基本的には過度な期待をかけた台数の導入は避けるべきです。売上の向上が見込みにくい時代では「かけるコストと、その結果を考える」こと、すなわち「費用対効果を考えること」がとても重要です。

 

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。著書に「ジリ貧パチンコホール 復活プロジェクト」(幻冬舎)がある。

ド底辺ホール復活プロジェクト, アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社, 林秀樹, 新台入替
オーガ4年以上

遊びやすくなった分、「色々な機械で遊びたい!」がユーザの心理かもしれませんね!
それが大量導入ではなく機種数が重要視されるホール現状となっているような気がします。

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クレティ4年以上

メーカーの抱き合わせ販売、機歴作りなど、やって導入しても、費用対効果を考えるとマイナス要素の方が多い。
今の内規じゃ限界がある。
モーニング機やアレパチ、ラッキーナンバー制の復活を望む。
昔は楽しかった...

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道俊さん4年以上

増税・みなし機・禁煙問題と、維持するための台を導入する費用の捻出が厳しい所です。特に低貸し専門店は。

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上野ハム太郎4年以上

新台を適正台数で買いたいところだけど、実際はそうはならない現状もある。

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