三木流「キングパルサー」の評価は？

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは！！８７回目の連載になりました。 今回は、山佐製「キングパルサー〜DOT PULSAR〜」（納品4/3～）の評価です。メガヒットとなった2001年の初代キングパルサーから早15年。5号機で初のキングパルサーが4月にいよいよ登場します。

＜ボーナス＞
擬似ボーナスのみのAT特化タイプ
■BIG：約185枚(JACゲーム3回または30ゲーム）
■REG：約63枚（ベル16回）

＜ボーナス確率＞
■ボーナス初当たり確率
設定①：1/387
設定②：1/381
設定③：1/358
設定④：1/324
設定⑤：1/295
設定⑥：1/268

比率 BIG:REG=63:37

■出玉率
設定①：97.0％
設定②：99.0％
設定③：101.0％
設定④：104.0％
設定⑤：109.0％
設定⑥：115.0％

＜通常時＞
ベース：45G/50枚
天井：1280G

ボーナス当選契機
①レア役抽選
②ゲーム数解除
③リプレイ連続入賞（4連で確定）

内部モード
■モードA　天井：1280G 次回高ストックモード移行率優遇
■モードB　天井：1280G 天国モード移行率優遇
■高ストックモード　天井：1280G ストック確率優遇（次回天国モード以上確定）
■天国モード　32G以内ボーナス当選（ループ率約75％）
■超天国モード　天井：32G ループ率約88％
■引き戻しモード　天井：512G 天国モード移行率約40％（超天国モード移行率優遇）
■リセットモード　天井：512G 天国モード移行率優遇（設定変更時の約1/3で移行）

＜AT＞
純増2.9枚/G
■BIG：約185枚(JACゲーム3回または30ゲーム）
■REG：約63枚（ベル16回）
消化中は毎ゲーム、1G連抽選。

＜感想＞
筐体はリール上部が液晶となっているオーソドックスなタイプ。液晶搭載機ですが、通常時の液晶画面は真っ暗で、昔のキンパルようなドット演出が液晶で展開されます。液晶が真っ暗なので、常に打っている自分の顔が映り込み、打っていても落ち着かず、液晶に慣れたユーザーは少し物足りなさを感じるかもしれません。

ドットのカエルは基本的には昔と同じ動きをしますが、特別なモード中などは液晶全体が赤く光り新しい演出が組み込まれています。お馴染みのバウンドストップも揺れは小さくなっていますが存在し、小役否定でボーナスが確定します。また、液晶画面のドット表示なのでアナログ感は薄れている模様。

スペックは高ベース、高純増の擬似ボーナスAT機。内部的にシークレットストックを行っており、ボーナス当選時に内部ストック放出を抽選、当選すればボーナス後1Gか7Gに告知されます。その内部的なストック放出、ボーナス中に抽選する1G連、さらに天国ループが絡んで、32G以内の連チャンが起こる仕組みです。連チャン中は沖ドキと同等の出玉性能が期待できますが、BIGの枚数が185枚と少なめです。

初当りは非常に重く設定①で1/387です。設定①の初当り確率を同様の機種と比較すると、沖ドキは1/242、沖ドキトロピカルは1/237、南国物語は1/328なので、その重さが際立ちます。初当りが重いとゾーンを抜けた後に止めたくなるので、32G止め、128G止めが頻発するでしょう。

昔のキンパルは奇数設定が荒波、偶数設定がおだやかな波と設定毎に挙動が異なり、設定2ベースで遊ばせる使い方が高稼働のコツでした。本機は連チャンも32G以内に集中しており、相当な荒波仕様なので、年配層や女性客、以前のキンパルファンが多少戸惑う出玉曲線を描くと思われます。一撃性があり、狙い目のG数も絞れるゲーム性なので、若者のハイエナ客には注意したいところです。

とはいえ、実際に稼動させてみればハイエナ仕様ではない仕組みになっている可能性もあります。ただ、それに期待して多台数を導入することは少なからぬリスクがあります。鉄拳エンジェルバージョンの購入も考慮した決断を下すべきでしょう。

販売台数は最大1万5000台。評判が良ければ入替自粛明けにも増産があるようなので、大型店では4～5台、小型店ではバラエティー向けに発注してみてることをおすすめします。

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三木貴鎬
1972 年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、2007年に独 立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナーや講演会を行 う。