三木流「『聖闘士星矢女神』の大研究」
2015.08.08 / 連載【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー
皆さんこんにちは!!61回目の連載になりました。今回は、「聖闘士星矢」についての評価を書いてみたいなと思います。今後こうした機械が増えていくのでしょうが、脇役機として活躍してくれるのでしょうか?
<感想>
本機から筐体が一新され、液晶画面はさらに大きくなり、その分、リールは小さくユニバーサルの筐体に近い見た目となりました。液晶前面には飛び出すペガサスの稼動式役物、筐体枠には12個の大型ランプ、液晶下部には手前に引くことができるレバーを搭載しています。重低音のウーハーも搭載しており、筐体の新しさが目を引くものでした。液晶演出も画面が大きくなり、重低音によって迫力が増しておりクオリティは向上していました。
ゲームの流れはオーソドックスなA+ARTタイプで、ボーナスからARTへ突入するのがメインルートになっています。通常時からのART直突入もあるので、ボーナス経由の突入は3回に1回程度と予想され、少しART突入までのハードルが高く感じるバランスでしょうか。ARTの継続性能は高く、A+ARTタイプなのにコイン単価は3.1円、万枚突破率も4%を超えるとのことで、ツボにはまった時の一撃のロング継続に期待できる仕様になっているようです。一撃のトリガーとなるバーストアタックやプレミアムボーナスの平均上乗せ期待度が高く中毒性がある仕様となっていました。
本機の一番の特徴は目押しによる技術介入要素です。ART中に特殊ベル(確率15分の1)成立時に行うビタ押しによって小宇宙メーターをUPさせていきますが、失敗しても2分の1の押し順に成功すれば救済される点は好感が持てました。この技術介入によって出率が1.0%程度はUPし、客層を選ぶのでどうしても脇役機としての評価になってしまいます。
ただ、目押し手順は簡単なのでマニア向けの台ではない印象でした。この小宇宙のアップにいらいらする場面も多々ありそうで、上乗せの契機までのハードルが高く感じる恐れもあります。 筐体が良く、A+ART機でも一撃性能が高い点は素直に評価できる内容。販売台数は20000台。「北斗の拳強敵」の翌週が納期なので、完売するかどうかは微妙なところでしょうか。
ちなみに過去2作のSIS平均の初週稼動は以下のとおり。
初代 2012年:23,754枚
2作目 2014年:21,467枚
1年半ごとに新作が登場しており、集客効果はもはや見込めないのではないでしょうか。
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三木貴鎬
1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。