三木流、カンフーレディーの評価は?

2017.07.28 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!163回目になりました。今回は山佐製「燃えよ!功夫淑女(カンフーレディー)ドラゴン」(納品7/30~)の評価です。

前作「功夫大戦」から6年半を経てシリーズ最新作が登場。 モンキーターンⅢ、キン肉マンとART機が2連続で期待ハズレに終わった山佐ですが、本機は導入すべきかどうか試打してきました。

<ボーナス>
■チャレンジボーナス:90枚(通常時)CZ期待度20%
■ハイパーボーナス:120枚(通常時)CZ期待度80%
■功夫ラッシュボーナス:120枚(ART中)
■グランドマスターボーナス:120枚(ART中のプレミア)上乗せ平均300G

<確率&出玉率>
■ボーナス合算確率
設定①:1/228
設定②:1/224
設定③:1/217
設定④:1/205
設定⑤:1/196
設定⑥:1/191

■ART初当たり確率
設定①:1/473
設定②:1/449
設定③:1/438
設定④:1/400
設定⑤:1/379
設定⑥:1/295

■出玉率
設定①:97.6%
設定②:99.1%
設定③:101.0%
設定④:105.8%
設定⑤:109.0%
設定⑥:116.3%

<通常時>
ベース:32G/50枚
コイン単価:2.7円(設定①)
天井:666G(ボーナス、ART間)
ARTスルー天井:ボーナスからART4回連続非当選で5回目以降ハイパーBIGの比率UP

■功夫チャージ
液晶に表示されている「功夫CHARGE」のPtがARTの初期G数に。
通常時は1Gごとに1Pt減算
Ptが残り30G以下になれば上乗せ特化ゾーンスタート
Ptが残り0Gになると「試練ノ刻」に突入しPtを加算

■裏チャージ
パンダ師匠ランプは内部的な裏チャージを示唆
裏チャージMAX時にボーナス当選でARTが確定
パンダ師匠の色:白<薄ピンク<ピンク<赤の順で期待度UP

■試練ノ刻
功夫チャージ上乗せ特化ゾーン
平均上乗せ88G

■突撃!ドラゴンタワー(自力CZ)
15G継続
ART期待度:33%

<ART>
純増1.3枚/G(ボーナス込み1.8枚/G)
G数上乗せタイプ

■功夫ラッシュ(通常ART)
平均初期G数:100G
平均期待枚数:500枚

■心技体ランプ(高確率)
ART中に液晶左下の「心」「技」「体」ランプが点灯すれば特化ゾーン高確率状態
・心高確:「激闘戯画」高確率
・技高確:「狙えナビ」高確率
・体高確:G数の減算停止
心技体ランプの複合もあり
3つ同時点灯なら激闘戯画バトルに勝利するまで必ず継続。

■激闘戯画
ART中の自力CZ
バトル勝利時は「功夫ルーレット」へ

■功夫ルーレット
激闘戯画に勝利で上乗せルーレット発動
・G数直乗せ
・神墨演戯
・淑女ラッシュ
・グランドマスター
以上のいずれかを獲得

■神墨演戯(上乗せ特化ゾーン)
5G保障の毎G上乗せ
6G~は継続抽選
平均上乗せ60G

■淑女ラッシュ(上乗せ特化ゾーン)
ナビ回数管理型の上乗せ特化ゾーン
チーパオ1箇所停止:G数上乗せ
チーパオ3箇所停止:G数+ナビ回数上乗せ

■グランドマスター(上乗せ特化ゾーン)
「ループ率」×「加算G数」で上乗せ
ループ率は50%、55%、66%、72%
加算G数は10G、20G、30G、50G、100G
平均212G上乗せ

<感想>
筐体は、キン肉マンと同様のオーソドックスな液晶搭載タイプで、リール中央上部に小さなサブ液晶を搭載。 シリーズお馴染みの3連絵柄「特大チーパオ」も健在です。 役物のパンダ師匠ランプは、その色で内部状態の示唆を行うまどマギの「穢れ」と同じ役割となっています。

液晶演出は並のクオリティで、熱い演出時の劇画調の映像を活かすためか、通常時のメインの映像には霞がかかっている雰囲気で少しぼやけて、華やかさに欠けます。

新しい仕組みとして、通常時に液晶に表示されている功夫チャージのポイントがART開始時の初期G数にそのまま変換されます。 そのポイントは1G消化につき1Pt減算されていき、ART初期G数はどんどん減り30Ptを下回れば上乗せ特化ゾーンスタートとなります。 通常時の初めのうちはPtが大きいので止めにくく、通常時の後半は特化ゾーンスタートに期待できるから止めにくい、という客滞UPを狙った仕組みのようです。 パンダ師匠ランプの色での内部示唆でも稼働促進を狙っているようですが、これらの仕組みは逆にハイエナ仕様になってしまう可能性もあり注意が必要です。

スペックは純増1.3枚のA+ART機。 ボーナス枚数も100枚程度で、ARTで増やすのか、ボーナスで増やすのか、どっちつかずの中途半端なスペックです。 ボーナス込でも純増1.8枚と増加速度が遅いわりにベースが32G/50枚と低く、投資と見返りのバランスが悪い印象。 ART突入のメインルートはボーナス経由ですが、ボーナス中の3択当てに成功して初めてARTの自力CZに突入するのでART突入までのハードルが高く感じてしまいます。

このカンフーシリーズはキャラクターが可愛いからか、意外と女性や中年層も打つのですが、本機のART突入までの仕組みやART中のゲームフローが複雑なので、そういった客層には難しい台になってしまいました。

カンフーシリーズファンのために、大型店ならバラエティーでの導入をオススメします。

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三木貴鎬(みき・たかし)

1972 年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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