三木流、「優駿クラブ」の評価は?

2016.12.09 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは! 130回目になりました。今回はKPE製「GⅠ優駿倶楽部」(納品2/5~)の評価です。パチンコで競馬コンテンツは定期的に登場していますが、パチスロでは久々の競馬モチーフの新台が登場。新基準機の苦戦が続く中、導入すべき新台か試打してきました。


<ボーナス>
ボーナス非搭載のART特化タイプ

<確率&出玉率>
■ART
設定①:1/348
設定②:1/342
設定③:1/324
設定④:1/296
設定⑤:1/283
設定⑥:1/266

■出玉率
設定①:97.8%
設定②:98.4%
設定③:99.6%
設定④:103.4%
設定⑤:105.5%
設定⑥:110.2%

<通常時>
ベース:32G/50枚
コイン単価:2.3円
天井:999G

通常時は周期抽選タイプ
1週8G×8週平均でレースへ出走。
(約2000円に1回チャンス)

333G、555G、777Gのゾロ目はチャンス。

■調教ゾーン&鬼調教ゾーン
レア役で突入抽選
8G継続の育成強化期間

■温泉ゾーン
育成レベルアップの高確率ゾーン
ART終了後は必ず突入

■まこ☆チャレンジ(自力CZ)
8G継続のCZ
ART期待度:50%以上

■連闘チャンス
レース敗北後の逆転チャンスCZ
ART期待度:50%以上

<ART>
純増2.0枚/G
G数上乗せ×継続率タイプ
(継続率は11種類のシナリオ管理)

■GⅠロード(通常ART)
1セット30G+α
初期セットのみ30~300Gスタート

■凱旋ロード(上位ART)
10セット継続後、凱旋門賞に勝利すれば突入。
88%ループのART


<感想>
筐体は「マジハロ5」などと同様のもので役物はないオーソドックスなタイプです。レースに勝てばART突入と分かりやすく、数ゲーム続くレース演出は感情移入してしまいます。

スペックは純増2.0枚のART特化タイプで現行の新基準では限界のスペック。初当たりは周期抽選になっていて、約2000円で周期に到達する仕組みです。通常時は出現小役に関わらず、毎ゲーム、馬を育成する演出(餌をあげたり、調教したり)が発生するので退屈せずに遊技できます。この通常時の雰囲気が「麻雀格闘倶楽部」に似ていて、周期抽選でも飽きさせない工夫が感じられます。ただ、やめ時がはっきりしている周期減算がないタイプは、好調稼働している機種が少ないので注意が必要かもしれません。また、333Gなどのゾロ目ゲーム数の狙い目もあるので、周期抽選と合わせてハイエナ行為には気を付けたいところです。

ART中のレース以外の30G間はカードがクルクル回っている演出がシンプルな進行です。ARTは消化後のレースに勝てば継続。レースに10連勝すれば、凱旋門賞に挑戦しそこで勝利すれば格上の88%ループのARTに昇格します。そのARTのゲームフローが分かりやすく熱くなりやすい仕組みでした。88%ループまで到達すれば、平均して2000~3000枚の出玉が期待でき、一撃性も兼ね備えています。

競馬コンテンツ自体がパチンコ、パチスロとの親和性が高く、長期稼働して固定ファンを獲得する傾向にありますので、導入したい新台です。本機では実名で名馬も登場し、その名馬の脚質、レース展開も再現されているので競馬ファンは感情移入しやすい出来になっていました。

販売台数も6000台と控えめで、長寿命にも期待できるので中古価格も高値を維持しそうです。
メーカー実績と最近の新基準機の実績を考えると、もちろん主役にはならないのですが、バラエティーには確実に導入しておきたい新台です。

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三木貴鎬(みき・たかし)

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナーや講演会を行う。

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