【金曜】藤崎敏郎「無駄で無意味な〝がんばる宣言〟」

2015.05.29 / 連載

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藤崎敏郎の人材育成セミナー

月間や週間の目標を作らせたときに、具体的でなくて意気込みだけの「○○を頑張ります」という目標を作ってくる部下がいると思います。結果はどうなるかというと、ほとんど実績に結び付きません。なぜかというと本人は頑張るという意気込みを話しているだけで、もともと結果を出すことを意図していないからです。 どうしたらいいかというと、目標などの設定の際にSMARTチェック(スマートチェック)を使うことです。なかなか実現しない目標や、解決しない課題などは、このチェックをして部下指導をすることです。

 

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参考、SMARTチェック

S・・・「Specific」=具体的か?

M・・・「Measurable」=測定できるか?

A・・・「Achievable」=達成可能か?

R・・・「Relative」=関連性はあるのか?

T・・・「Time」=期限はあるのか

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例えば、「仕事を効率的に行うように頑張る」という目標を部下が作ったとします。意気込みは分かりますが、これでは何の行動にも結びつきません。そこで、「効率的」、また、「頑張る」、という言葉を、上司が質問をして部下の話しを聞きながら具体的に直すのです。例えば、質問の結果として、次のようになると具体的になります。「無駄な業務のチェックリストを作成し、そのチェックリストを毎日確認して、毎月のミーティング時に報告する」 もう一つ、「部下の能力を向上させることを徹底していく」という目標を発表した部下がいたとします。会議やミーティングでは、よく使われる言い方です。このままだと何もしないことを宣言しているようなものです。「“徹底って”、どういうことを具体的にすることですか?」こんな問いかけをしてみるのです。もちろん、最初は、部下は、きょとんとした顔をします。何も考えていないからです。上司と部下がSMARTチェックに慣れてくると、次のように具体的な目標に改善できるようになります。「部下の評価シートの内容を毎日1分間振り返りミーティングをする。期首と期末での状況を報告シートにて提出する。報告シートはもれなく100%提出する。」 もちろん、どのような目標も期限を入れることは忘れないようにしましょう。たまに、経営者でも期限を入れて実現できないと嘘を言うことになるので、目標に期限を入れたくないと言う人がいます。期限を入れない目標は達成されることはありません。本人も部下も本気でやろうとしないからです。もしも、いったん決めた期限で難しいという状況になったならば、再度、期限を決め直せばいいだけのことなのです。

今回の格言は、 「SMARTチェックを使うと具体的な結果が出る!」

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株式会社パートナーズリンク社長 藤崎敏郎

元セブン&アイグループの本社スタッフ。その後パチンコチェーン店に入社。機械担当部長、営業部長として勤務する。その後、人事コンサルタントとし て独立。社員研修と人事コンサルティングで日本各地を飛び回っている。これまでに教えた受講者は10万人以上。業界誌にも複数連載し、ナンバー1社員研修 講師と言われている。取得資格:キャリアコンサルタント、販売士1級、社労士、米国NLPマスタープラクショナルコース終了、トレーナーコーチ、メンタル ヘルスマネジメント2級、宝地図ナビゲーター、レイキティーチャー、エネルギーマスターなど

http://p-link.co.jp/index.html(ホームページには各誌の書いた原稿を掲載中)

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