【金曜】藤崎敏郎「叱れる人は優しい人」

2015.05.02 / 連載

※日曜日から金曜日に移動しました!

藤崎敏郎の人材育成セミナー

部下指導のコツの社員研修をしていると、いろいろな悩みの相談があります。管理職になったばかりの人で一番多いのが、「叱ることができない」、「叱るのが苦手」というものです。どうしてできないのですかと聞いたところ、「優しいから」という答えが出てきました。私は優しいから叱ることができないという理由は間違っていると思っています。

優しいという言葉の意味の中に、「思いやりがあって親切だ。心が温かい」というものがあります。思いやりがあって親切だから叱れないのでしょうか。心が温かいから叱れないのでしょうか。こう聞くと、間違っていることに気づいてくるでしょう。例えば、その人のためを思って間違っている言動を治してあげることも親切です。ネクタイが曲がっている、Yシャツがズボンからはみ出している人がいたとしたら、直してあげるのが親切です。場合によっては軽く叱ることも必要かもしれません。こういう人が私は優しい人だと思います。

勘違いをしないようにしましょう。優しいから叱れないと思っている人は、叱ることから逃げている自分に気づきましょう。その本当の理由は何でしょうか。嫌われたくないからかもしれません。相手のことを成長して欲しいと心から思っていないからかもしれません。勇気を持って叱る人になりましょう。相手のために親切な行動を取りましょう。

もちろん、叱る時は感情的にならずに、部下の成長を信じて叱りましょう。(怒るとは違うことは以前のブログに書きました)

そして、あなた自身が叱られたとしたら、その人に感謝を伝えましょう。叱ることは、とてもエネルギーを使うのです。本当は言いたくないことをあなたのために言ってくれているのですから。世の中には二つのタイプの人がいます。あなたのためを思って叱ってくれる人と、表面上は優しく声をかけてくれるけれど、陰であなたのことを批判している人の二つのタイプです。叱ってくれる人に「ありがとうございます」と伝えられる人になりましょう。すると、たくさんの人たちが応援してくれるでしょう。

今回の格言「叱ってくれる人が本当は優しい人」

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株式会社パートナーズリンク社長 藤崎敏郎

元セブン&アイグループの本社スタッフ。その後パチンコチェーン店に入社。機械担当部長、営業部長として勤務する。その後、人事コンサルタントとし て独立。社員研修と人事コンサルティングで日本各地を飛び回っている。これまでに教えた受講者は10万人以上。業界誌にも複数連載し、ナンバー1社員研修 講師と言われている。取得資格:キャリアコンサルタント、販売士1級、社労士、米国NLPマスタープラクショナルコース終了、トレーナーコーチ、メンタル ヘルスマネジメント2級、宝地図ナビゲーター、レイキティーチャー、エネルギーマスターなど

http://p-link.co.jp/index.html(ホームページには各誌の書いた原稿を掲載中)

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