【金曜】藤崎敏郎「優先順位は難易度の低い仕事から」

2015.11.20 / 連載

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※日曜日から金曜日に移動しました!

藤崎敏郎の人材育成セミナー

仕事の優先順位を決める際の判断として、「難易度」と「効果」で次の四つの選択肢があった場合にどの順番で「優先順位を取りなさい」と部下指導をしていますか。

①    難易度高い、効果高い

②    難易度高い、効果低い

③    難易度低い、効果高い

④    難易度低い、効果低い

「難易度低くて効果が高い仕事を優先させなさい」と指導をしているのではないでしょうか。セミナーなどで講師はそのように教えています。そんな本も読んだことがあるかもしれません。しかし、そんな仕事があればいいのですが、見つからないのが実情ではないでしょうか。そのような仕事を見つけることができた人は、それが正解でしょう。私は営業部長体験が長かったのですが、実際の仕事の中では、難易度が低くて効果が高い仕事に出会ったことがありません。例えば、客数を5%向上させる方法で、そのような仕事があれば、誰もがすぐに実施して成功しているでしょう。

また、次に難易度高くて効果が高い仕事にチャレンジすべきだと考える人もいるでしょう。しかし、現実的には良い考えではありません。難易度が高いということは、うまく行く可能性が低いですし、時間もお金もかかってしまうということだからです。大企業の社員でしたら、これが正解かもしれません。何年もかかって成果を出せばいいのですから。しかし、私たちの仕事はどんなに長くても半年くらいで成果を出さないと経営者からダメな社員だと思われてしまいます。

実戦的な考え方をすると、実は、難易度低くて効果の低い仕事をすることが正解なのです。そのコツは、難易度が低くて効果の低い仕事を数多く同時に実行することなのです。これだったら、できると思います。5%の客数を増やすための仕事をできるだけ多くリストアップして、同時に実行することなのです。どのような仕事もまず、簡単だけれども少しは効果があるものをたくさんやると効果が積み重ねで大きくなります。試しにやってみると効果が体験できます。できるだけ多く同時に実行するというのがコツです。

私は、このコツで業績を上げた体験を数多く持っています。それは三十六計で学んだからです。中国の兵法書三十六計にもこれと同じ趣旨のことが書いてあります。連環の計です。一つだけでの手を打つのではなく、数多くの手を打って敵に勝つことを示しています。

今回の格言は

「効果が低いけれど、難易度の低いものを数多くやるのが成功の秘訣!!」

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株式会社パートナーズリンク社長 藤崎敏郎

元セブン&アイグループの本社スタッフ。その後パチンコチェーン店に入社。機械担当部長、営業部長として勤務する。その後、人事コンサルタントとし て独立。社員研修と人事コンサルティングで日本各地を飛び回っている。これまでに教えた受講者は10万人以上。業界誌にも複数連載し、ナンバー1社員研修 講師と言われている。取得資格:キャリアコンサルタント、販売士1級、社労士、米国NLPマスタープラクショナルコース修了、トレーナーコーチ、メンタル ヘルスマネジメント2級、宝地図ナビゲーター、レイキティーチャー、エネルギーマスターなど

http://p-link.co.jp/index.html(ホームページには各誌の書いた原稿を掲載中)

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