【水曜】第71回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2015.09.09 / 連載

第71回 そこは閉めたらダメですから

お盆の大敗からの金欠も、原稿料が入ったために復活。やっと待望のナナシーをホールで実践することができましたが、期待以上の面白さ。初当たりが 全回転リーチからだったんですが、初代なら激アツながらもハズレがあったのに対し、今回は鉄板ということで(個人的には僅かでもハズレがあった方 がナナシーらしいな、とは思いますが)、良いものを見させて頂けたかなと。ただヘソが閉まるのは仕方ないことですが、右打ち時のチャッカーになか なか通らないのはいかがなものかと。保留が常に満タン状態でとは言いませんが、右打ち中も途切れることなく回ってくれないと機種本来のスペックを 引き出せないですから。結局、初当たり数回、飲まれた時点で台を離れましたが、いくら魅力的な機種でもホール側の使い方が悪い、というより間違っ ていたら、その魅力はスポイルされてしまうんですよね。

最近ではニューギンのアップルシードなんかが、その代表例。図柄揃いではなく小当たりからのV入賞がポイントになっていますが、Vに入賞するかど うかではなく、右の電チュー周りが削られているため羽根に拾われない台が目立つ状況。これでは実質的な大当たり確率が大幅に下がってしまい、とて も打つに耐えません。また大海3がそうだったように、高スタートを前提としているのに、他の機種のスタートにあわせてしまい、本来の性能を引き出 せないケースも多々あります。それでいて、あの機械は失敗だったなんていうホールは、ファン側としては淘汰されてしかるべきだし、早々に淘汰され てくれないかなと思うばかり。そもそも自分で機械を殺すような使い方をしておきながら、責任をメーカーに転嫁する時点で店長失格ですよね。

この機械はどういうスペックなのか、どこが魅力なのか、そしてどう使えば良いのかをしっかりと考える。もちろん利益を取るためには削らなければな らない部分もありますが、削ったら絶対にダメなポイントは削らない。それで失敗したとしたらメーカー側を責める気持ちも分かりますが、まず自分が どう使っているのかを改めて確認すべきでしょう。等価交換が悪い、機械が悪い、さらには客が悪いと考える前に、まず自分がやるべきことをやってい るか。そこから考えてみたら、ひょっとしたら答えが見つかるかもしれません。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取り付かれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

 

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