【水曜】第14回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2014.07.30 / 連載

続々・新内規について

とりあえず、という感じなのでしょうか。各メーカーから「新内規対応」をうたった新機種が続々と登場しています。いきなり脱線しますが、6月頭からの持ち込みでこの時期に出るというのは、保通協の検査期間を考えても実に素早い対応だなと。もちろん前々からある程度は新内規の形が見えていて開発を同時に進めていたからだと思いますし、また既存機種のスペック変えだという点を考慮しても、開発から市場投入までのスピードには驚くばかりであります。

さて、これまでに出てきた新内規対応機は、基本的に前述の通りスペック変えばかり。ヘソを1個にした分、確変時の出玉感を上乗せしているという感じになるのでしょうか。これはこれで正しい方向かと思いますし、そういったニーズも少なからずあるのかなと思います。考えてみれば、かつての連チャン機時代、 特にアレパチや権利モノは新内規のヘソ1個なんてものではなく、スタートチャッカーが通過式ということで限りなく低いベースで運用されていまし た。ベースが低いというのは実に出玉感を演出しやすいもので、とある連チャンアレパチのシマがまんべんなく箱を積んでいるのに、割数を聞いたら「7 割とか8割」なんて聞かされてビックリしたものです。出ているように見えて粗利もしっかり確保できると考えれば、低ベースの機械は特にホールさんか らのニーズが高いんだろうなと。

それではファンはどうなのか。これはもうスペック次第ということになるのかなと思います。現状の新内規対応機も意識的に荒いスペックで設計されて いますが、どうせならとことんやってくれないかなと思うわけです。連チャンアレパチや権利モノが、返しがない状況でひたすら投資をし続けるようなスペックでもヒットしたのは、当たった時の出玉期待感が大きかったからに他なりません。こういう機械に対するニーズは絶対にあると思うし、筆者もまたそういう 機械が大好きです。ただそうなった時、機械が発する匂いというのも大事。液晶なんかなくても、ただ7セグの数字がテンパり「ピュイ」って鳴けばア ツくなれたように、特定の志向を持ったスペックの機械には雰囲気というものも大事なんじゃないかと思うのです。

波の荒さでは現在のMAXタイプの方がよっぽど突き抜けているのかもしれませんが、そういったメインストリームではなく、サブカルチャー的な機械 が低ベースが可能になった新内規をきっかけに出てくれれば嬉しい。懐古趣味がかなり入っていますが、そういうものを求めているのは筆者だけではな いと思います。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの 魅力に 取り付かれて、はや30年以 上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

 

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