【日曜】林秀樹「ド底辺ホール復活プロジェクト」第42回

2015.11.07 / 連載

金曜日から日曜日に移動しました。

コンサルティングの現場より(29) 問題?課題?

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。11月に入りました。10月度はCR牙狼魔戒、スロットルパン三世という大型版権機種が登場したにもかかわらず、特に後半は非常に厳しい稼働、売上で推移しました。あらためてここまでの流れ、戦術、そして戦術の元とした戦略などを見直す必要性を感じていることだと思います。

これまでのやり方を見直す場合、まずは一つ一つの事実を確認し、それらの妥当性を検証していくことになります。たとえば、

・導入機種、時期、台数の事実と、それらが適切だったのか?(予算管理)

・玉利や利益率、割数の配分の事実と、それらが適切だったのか?(出玉管理)

・商圏、競合の動向確認と、その把握は適切にできていたのか?(商圏分析、競争戦略)

などです。「ド底辺をから脱却するぞ!」と意気込んでいる店長でしたら上記のような分析をしていることでしょう。(まさかこの10月の結果を受けても上記のような振り返りをしないなんてありえませんよね?もししないというならそれこそド底辺脱却など夢のまた夢!ですよ。) しかしここからの考え方の違いが「強豪店」と「ド底辺」という差がついてしまうポイントです。

例えば上記の中で入替に関することで不適切だったと考えられることがあったとしましょう。台数が多すぎた、余計な中古を入れて予算を圧迫していた、などです。

①   「ド底辺」的考え方

結論から言うと「問題思考」をしてしまう傾向があります。

・話題機だったが台数を多く入れ過ぎたことが問題だった

・「安物買いの銭失い」のような中古導入が問題だった

というように「問題点」として考えます。デキない営業部長なんかが会議やミーティングで店舗に対して言いそうなことですよね。これは「結果論」です。問題点をいくら挙げてもそれは過去の結果でしかなく、一番重要な「だから、これからどうするの?」という視点に欠けています。

②  「強豪店」的考え方

結論から言うと「課題思考」をします。上記と同じ事象についても、

・適正台数の導入という感覚を持つべきである

・中古は価格相応の期待しかできないと考えるべきである

というように、「これから先、未来に何をすべきなのか」を考えます。強豪店はこれまでの結果を基に未来のことを考えるという点で、ド底辺ホールとは決定的な違いがあります。

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したの ち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に 頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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