【日曜】林秀樹「ド底辺ホール復活プロジェクト」第41回

2015.10.31 / 連載

金曜日から日曜日に移動しました。

コンサルティングの現場より(28) やり抜く意

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。さて11月がスタートです。10月度は3連休後、どのお店も低稼働に苦しみました。例年、10月~12月前半までは辛抱のときです。自店だけが苦しいのではなく低稼働なのはどのお店も同じ、今は次のチャンス時のための準備です。その時に何を仕掛けるかを考え、そのための資金を準備するときです。今は何をしても上向くことはないと考え、しっかりと残す営業をめざしてください。

ド底辺ホールと言ってもそれはそのお店の稼働が厳しいということであって、決して店長以下スタッフたちの意識が低いとは限りません。中にはとても素晴らしい案を考えてくる人もいます。この点、いわゆる強豪ホールとド底辺ホールとで特に違いはないように感じます。逆に強豪ホールのスタッフこそ組織で決められた業務ばかりになり、かえって素晴らしいアイデアというものは浮かびにくい環境かも知れません。しかし、素晴らしいアイデア立案のその後にこそ、強豪ホールとド底辺ホールに差があると感じます。

先日のド底辺ホールでのお話です。このお店の店長から現状を変えるための施策として、「毎週、調整担当者から次週の施策と調整内容を報告させる」という案が出ました。趣旨は、いかのとおりです。

①    調整担当者の、計画を立てる企画力向上

②    調整担当者の、企画を実行する行動力の向上

趣旨はとてもよく、軌道に乗れば部下の考える力が伸びそうです。これがスタートして数週間が経過しました。当初こそ毎週日曜日の締め切りまでに届いていた報告書が、週を経るごとに月曜日になり、火曜日になり・・・。ついには届かなくなってしまったのです。これではせっかくの良いアイデアも意味がなくなります。

結局のところ、こういったことは「いかに継続して管理し続けられるか」にかかってきます。この場合、提出が遅れ遅れになる部下に問題があるのではなく、それを指摘しない管理側(店長)に問題があるのです。なあなあになり、ルーティンワークになり、いつの間にか自然消滅してしまう・・・。ド底辺ホールの現場では何度同じシーンを見てきたことか。

 強豪とド底辺の差、それは「継続するチカラ」にあります。「本当に実行可能なのかを真剣に考える。そして一度決めたことはやり抜く」。今一度、過去の取り決めなどが自然消滅になっていなかったかを確認してください。もしもそういったことがあったなら、今からでも遅くはありません。姿勢を変えてください。決めたことを継続してやり抜くチカラを持つことで必ずド底辺を脱却できます。

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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