【日曜】林秀樹「ド底辺ホール復活プロジェクト」第40回

2015.10.24 / 連載

金曜日から日曜日に移動しました。

コンサルティングの現場より(27) 王道こそ、最高の戦略

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。いよいよパチンコのいわゆるMAX機の新台納品が終了します。来月11月にはスロットのAT機も新台納品が終わりますね。

これからは間違いなく今までよりも射幸性が下がった機種しか登場しなくなります。これまでのように新機種の射幸性に頼った営業はできなくなるので、営業モデルを根本から見直さなくてはいけなくなります。

これまでのやり方とは新台入替に頼った営業をしてきたことです。しかし考えてください。「入替をしても一時的に稼働や売上が上昇するだけでまたすぐに元に戻り、だからまた入替をして~……」というサイクルになっていませんか?

今回、10月納品の超話題機種である「CR牙狼-魔戒ノ花-」に期待していた店舗は多かったことでしょう。しかし結果は上記のとおり、多くの店舗では、一瞬上昇したように感じてもすぐに元に戻ってしまいました。新台を導入すると稼働・売上が上昇するのは、「新台だから」ということで一人あたりの投資金額が増えるだけのことなのです(お客様が増えるのではない)。

このサイクルがこれまでの営業モデルになっていました。「新台入替を軸にした営業」です。しかし冒頭で述べたように、これからは射幸性の落ちる機種ばかりになることで、新台そのものに求心力がない時代になります。

そうなると入替をしても一時的な上昇すら起こらないことも予測できます。今こそ、この「新台入替に頼った営業」から脱却する必要があるのです。

では、「新台入替に頼らない営業、新台を軸にしない営業」とはどういった営業を想定すればよいでしょうか。それは、「基本に立ち返る営業」だといえます。基本、すなわち王道。市場で一番支持されている商品を安く提供すること。

つまり海系機種を出し気味で使うことです。「海を強くする」と考えて行動に移すべき時なのです。これまでは出玉に投資しても時間がかかるからと、既存機種への投資が敬遠されていました。どうしても機械代に投資したほうが、即効性があったからです。でも今後は変わります。軸は新台入替ではなく、既存の長く使う機種になります。繰り返しになりますが、「新台に魅力がなくなるから」です。

「その意見はわかるけど、今から動いても遅いし時間もかかってしまうので・・・」

そう考えた方は絶対にド底辺を脱却できません!そしておそらく、3年後も同じことを言っているでしょう。今動けば未来は変わります。いまこそ王道の手法、基本に立ち返って考える節目ですよ!

 

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
同社ホームページ

1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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