【日曜】林秀樹「ド底辺ホール復活プロジェクト」第26回

2015.07.20 / 連載

※金曜日から日曜日に移動しました!

コンサルティングの現場より(14) 一事が万事!

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。ド底辺ホールの現場では日々、毎回同じ会話をしなければいけない場面が多いものです。 時間管理、データのやり取りのルール、報連相の徹底などなど、「これは前にも言ったでしょ?」ということの繰り返しです。ド底辺ホールと普通のホール(あえて「強豪」とは言いません。ごく普通のホールとの比較です。)の違い、それは「意識の差」です。

あるド底辺ホールでのお話です。初めて訪問したそのホールの事務所は少々乱雑な状況で、資料や業界誌などが机に山積み、受信したFAXは専用ボックスに入りっぱなし、いつからあるのかさえ分からないほど変色した指示文書が貼られてあったりとまあ、たいそうな散らかりようでした。「これでは仕事もはかどらないから片付けましょう。」と、その場は一緒に片付け作業をしたのですが、次の訪問ではやはり同じように散らかってしまっていました。そういったホールは得てして、現場でも汚れがそのままであったり、いろいろなものが出しっぱなしであったりとなっています。これは乱雑な事務所を気にしないという体質(風土)がそのままホール全体に蔓延してしまっているからです。

「一事が万事」という諺があります。「ちょっとしたことから他のすべてのことを推し量ることができる、細かいことがすべてに現れる」という意味の諺です。日々何気なく行っている動作、考え方はすべての自分の行動、考え方と直結しており、良きにつけ悪しきにつけ同じことを繰り返すということを指しています。上記のド底辺ホールでは「事務所が乱雑」という細かいことがホール全体を覆ってしまい、「きれいな状態を維持する」という「お客様を迎える店舗としては当たり前のこと」がわからない、できなくなってしまっていました。これではいつまでたってもド底辺という現状を抜け出せません。

「一事が万事」、これはすべてのことに当てはまります。現状の結果に不満がありながらも変化を嫌い、ああだこうだと理由をつけては現状維持ばかりを考えているとしたら、いつまでたっても今と変わらない未来しか得られません。ド底辺ホールを抜け出したいなら、まずは細かいことを一つ一つしっかりと。一事が万事、全てつながっていますよ

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹

1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技 機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入 社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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