【日曜】林秀樹「ド底辺ホール復活プロジェクト」第22回

2015.06.22 / 連載

※金曜日から日曜日に移動しました!

コンサルティングの現場より(10) 結果を待つな!結果を作れ!

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。先週は「結果への対処ではなく原因への対処をすべし」というお話をしました。結果だけを見ての対処をしてもその対処法がそもそも合っているかがわからないので、まずはその原因を探っていきましょうということでした。ところでド底辺ホールの現場でよくありがちなこととして、「何かが起こってから行動を始める」というものがあります。これはたとえば、以下のような感じ。

・稼働が落ちたから、対策をする

・利益が取れていないから、シメ始める

言ってみれば「リアクション」です(リアクション=何らかの事象が起こったあとの反射、反応のこと)。これではいつまでたっても一本筋の通った営業などできるはずもなく、常に周囲の変化に踊らされて右往左往することになってしまいます。強豪店とド底辺ホールの差は、まさにココにあります。

 強豪店は常に先を見て計画的に営業をします。たとえば「3週目あたりは稼働が落ちそうだ~」ということが予測できたとしましょう。

・その前に入替をして、落ちても今と同じをキープしよう

・落ちる週に放出をしたいので、それまでに余剰確保をしておこう

などこれから先(結果。ここでいう稼働が落ちること)を想定して、「どう対策すればいいか」を事前に考えて動きます。一方、ド底辺ホールは何も考えないで毎日が淡々と経過していくので、

・稼働が落ち込んだので~

・事前に余剰利益が取れたので~

というように結果論で動きます。自分たちの行動を決めて進むのではなく、常に事が起こった後に決めるのです。「柔軟に、臨機応変に」といえば聞こえがいいですが、その実これは自分たちの進むべき方向性、道、戦略を持っていないということを示しています。

行動には「能動的なもの」と「受動的なもの」があります。「能動的」とは自分から外部へ働きかけることを言います。「受動的」とは他から動作・作用を及ぼされることで、自分の意志からではなく他に動かされる様です。結果が出てから受動的に考えるのではなく、能動的に結果を自分で決めて、「どうしたら自分の目指す結果になるか」を事前に考えることを繰り返すことが、ド底辺ホール脱却の道です。

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹

1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技 機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入 社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

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