【日曜】林秀樹「ド底辺ホール復活プロジェクト」第21回

2015.06.15 / 連載

※金曜日から日曜日に移動しました!

コンサルティングの現場より(9) 結果で考えるな!原因を見ろ!

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。先週は「結果の追求だけをしても未来は変わらない」というお話をしました。結果は結果として、それを基にこれからどうするかを考えていくことがド底辺脱却への道なのですよ、と。今回はその「結果」という事象に着目してみましょう。 たとえば「稼働が落ちている」という結果(事象)を考えてみます。稼働が落ちているのですからその対策をしなければなりません。以下のような時、どのような対策をすべきでしょうか?

「稼働が落ちているのだからお客様を自店に向かわせないといけない。だから入替もしくは企画が有効ではないか」

そう考えたあなた、全然深く考えようとしていません。だからいつまでも「ド底辺」なんですよ!今のあなたは単に結果という事象への対応しか考えておらず、「結果の基になっている原因」に対処しようとしていません。たとえば今、頭が痛いとしましょう。その時医者は必ず結果としての頭痛を引き起こした「原因」を探ります。決して「頭が痛いんだったらこれ~」などと憶測で処方せず、具体的には「頭のどの部分がどのように痛いのか」、「過去事例で似たような症状はないか」などを考えて仮説を立て、その仮説が立証できたらその症状に合った薬なりの処方をします。

営業もこれと同じように、「結果を引き起こした原因に対応した処方」を考えなければなりません。上記「結果としての稼働が落ちている~」の原因としてはたとえば、以下のような外部要因が考えられます。

・自店の回転数に対する不満がある

・自店の出玉に不満がある

・自店機種構成の魅力が薄れている

などの内部要因に加え、

・お客様の懐具合(経済的なこと)

・道路工事による迂回

・天候

もしも外部要因である「お客様の懐具合」が原因で稼働が落ちてきているのなら、たとえ入替や企画をしたとしても芳しい結果は得られないでしょう。また内部要因だったとしても回転数に関する不満が原因だったとしたら、入替では根本的な解決策にはなりません。 上っ面の結果・事象ばかりにとらわれていてはいつまでたっても「ド底辺」です。常に一つ一つの結果に対して「なぜ、そうなったのか?」という疑問を持ち、原因に対する対処をするようにしてください。決して「結果に対する対処」ではありませんよ!

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹

1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技 機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入 社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。

 

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