「なぜ、そうなったのか?」原因への対処を考える

2019.06.09 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(217) 表面の下に隠れた“真因”

 皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。5月度の後半はかなり厳しい稼働という結果でした。これを受けて先週は「一足飛びに業績回復はない、少しずつの繰り返し」という事をお伝えしました。一発逆転、ウルトラCはないということです。

 さて、「少しずつ行っていく」としても、
・何をすればいいのか
・何が適切なことなのか
という疑問があると思います。今回は「本当にすべきこと」について考えてみます。

 5月後半、本当に厳しい結果でした。ここでいう「厳しい結果」というのは客数、稼働のことです。 たとえばこの「稼働が厳しかった」という結果から考えてみます。稼働が落ちているのですからその対策をしなければなりません。この時、どのような対策をすべきでしょうか。

 「お客様を自店に向かわせないといけない。対策としては入替を行い、注力機種を決めて遊技機メンテナンスを変えなければならない」

 確かに対処としてはある意味正しいことに見えます。しかしこれは単に結果という「表面に現れた事象」への対応しか考えておらず、「結果の基になっている原因」に対処しようとしていません。

 たとえば今、頭が痛いとします。そのときお医者さんは必ず結果としての頭痛を引き起こした「原因」を探ります。決して「頭が痛いのならこうすればよい」などと憶測で処方せず、具体的には「頭のどの部分がどのように痛いのか」、「過去事例で似たような症状はないか」などを考えて仮説を立て、その仮説が立証できたらその症状にあった薬等の処方をします。

営業もこれと同じように、「結果を引き起こした原因に対応した処方」を考えなければいけないです。

 上記「結果としての稼働が落ちている」の原因を推測すると、
・自店の回転数に対する不満がある
・自店の出玉に不満がある
・自店機種構成の魅力が薄れている
などの内部要因に加え、
・お客様の懐具合が厳しい(経済的なこと)
・道路工事による迂回がある
・天候不順
などの外部要因もあります。もしも外部要因である「お客様の懐具合」が原因で稼働が落ちてきているのなら、たとえ入替やイベントをしたとしても芳しい結果は得られないでしょう。また内部要因だったとしても回転数に関する不満が原因だったとしたら、入替では根本的な解決策にはなりません。

 表面に現れた結果・事象に対応しても、その原因にアプローチをしないと解決はできないです。常に一つ一つの結果に対して「なぜ、そうなったのか?」という疑問を持ち、原因に対する対処をするようにしてください。決して「結果に対する対処」ではないです。

 

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。著書に「ジリ貧パチンコホール 復活プロジェクト」(幻冬舎)がある。

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