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藤崎敏郎「思いやりと一貫性でパワハラとは言わせない」

2016.05.20

【金曜】藤崎敏郎の人材育成セミナー
第98回「怒ることは悪いこと!?」

怒ることはいけないことだと言われています。私自身も部下を怒るのではなく叱らないといけないとセミナーでは教えています。しかし、それは二つの行動の〝怒る〟と〝叱る〟を対比した時の話です。内面を見てみると違った判断になるケースがあります。

例えば、「なにやってんだ!そんな仕事では上にあがれないぞ、人生考え直せ!!」と上司が部下を怒ったとします。このケースは部下にとってはどう受け止められるでしょうか。実は上司の心の持ち方によって、部下の受け止め方は二つに分かれます。上司が部下を人として見ていて〝思いやり〟の心で話したとしたら、部下は素直に受けてくれるでしょう。もちろん、その場だけでなく普段の言動を通じてからも部下は判断しています。一貫性がある上司から怒られたとしたら、素直に聞いてくれるケースが多いものです。「この人は自分のことを人として見てくれている。自分の成長を心から願っている」という姿勢が伝わっていれば怒ったとしても、それは部下にとって嬉しいことなのかもしれません。

もう一つの心の持ち方として上司が部下をモノとして冷たい心で見ていたとしたら、この発言はパワーハラスメントだと部下は受け取ってしまうでしょう。

パワーハラスメントの研修をしていると、「昔は良かった。怒っても言うことをしっかりと聞いてくれる部下がいた。今は、少し怒るとパワハラだと言って辞めていく社員が多い」という意見を言う管理職がいます。これは、昔は日常の言動の中で自分の思いをしっかりと伝えていたので、怒っても分かってくれる部下がいた。今は、日常の接触時間がほとんどなくて、その場で怒っているだけなので自分の心の中が部下に伝わっていないということなのかもしれません。 

経営者なども、このような発言をするケースが多いのですが、部下を怒る前にどれくらいふだん会話をしているのかを自分自身に問う必要があります。ふだん、日常会話もしていない、相手の話を聞いていない、そして自分の仕事の思いをしっかりと伝えていないケースでは、一貫性が相手に伝わっていないので部下に対して〝思いやり〟の気持ちがあったとしても伝わっていません。

パワーハラスメントで問題が発生している会社があります。そのほとんどが、上司が部下を人として見ていないことが原因だと感じています。部下を便利なモノ、邪魔なモノ、無関心なモノとして見ている上司のところでパワーハラスメントが発生しています。

もちろん企業風土も大きく関係しています。人を人として見ている会社、思いやりの気持ちで接している会社ではパワーハラスメントの問題は発生していないのです。例えば、社員の成長を願って人間力向上の研修をしている会社と、全く人間力向上の研修をしていない会社では企業風土が全く違っています。社員の成長を願って人間力向上の研修をしている会社では離職率が著しく低くなります。お互いが思いやりの心で仕事をしています。逆に社員の心に無関心な会社では離職率が高くなっています。離職率が高い会社=思いやりのない会社と置き換えても良いのかもしれません。


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◯プロフィール 藤崎敏郎(ふじさきとしろう)
・株式会社パートナーズリンク社長 ホームページ⇒http://p-link.co.jp

元セブン&アイグループの本社スタッフ。パチンコ企業にスカウト採用され、営業部長、そして、社内大学のメイン講師として活躍。その後、キャリアコンサルタントと社労士資格を取得して独立。社員研修と人事コンサルティングで日本各地を飛び回っている。これまでのコンサルティング企業数は延べ300社以上、研修の受講者数は15万人を超える。業界誌にも複数連載し、ナンバー1社員研修講師と評判が高い。

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