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【日曜】藤崎敏郎「ダメな部下こそ経過管理」

2014.09.01

藤崎敏郎の人材育成セミナー第8

「この仕事は任せる」と言いながら、途中でいちいと「報告は?」とくちうるさく要求する上司っていますよね。こういう上司の下にいると、会議やミーティングばかり多くなって、そのたびに、仕事を中断しなければならず、仕事がはかどらない。こんな時って、つい、仕事を辞めたくなりますよね。どうして、こんな無能な上司のお世話をしなければならないのかって……。もちろん、報告の重要性は分かっているけれど、何か違っているような感じがする……。

 そう、その通り。報告の重要性だけを考えてもうまくいかない。仕事の任せ方には二つのやり方があることを知らない人が多いからなんです。一つは「経過管理」、もう一つは「結果管理」。

 「経過管理」とは、仕事の完成までの一つひとつを具体的に細やかに指示して、区切りごとに報告を促し、その報告に基づいて再指示を出すこと。「経過管理」の長所は、間違いのない結果が出ること。短所は上司自身の時間や手間がかかり、部下が自分自身で工夫をしなくなること。「経過管理」は、新人や仕事ができない人に使うといいとされています。

 もう一つの「結果管理」とは、大きな目標を示し、手段は本人の自発性に任せるが、目標の達成状況は報告させること。「結果管理」の長所は、部下が自分自身で工夫すること。短所は途中で手が打てないことや上司が想定していた結果にならないこと。「結果管理」は、仕事ができる人や自分で報告連絡相談ができる人に使うといいとされています。

 この使い方を間違うと部下のやる気をなくさせるのです。特に能力のある人に、経過管理を使って、いちいち細かい報告を求めるとやる気をなくさせる。細かい報告の時間よりも、やるべき仕事の時間を確保して成果を出したいのが能力のある人だから。そして、仕事のできない人に結果管理をして、大きな目標だけを与えて後は自分で考えろと放り出している上司もいる。やり方を知らず、体験もないのだから結果は出せるはずもない。

ところが、ほとんどのリーダーは経過管理と結果管理を偏って使っている。「俺はとにかく任せれば人は伸びるが信条なんだ」と誰に対しても、結果管理を使ってしまっている。一方で、「俺は、結構、細かい性格なんだよね」と誰に対しても、経過管理を使うリーダーもいる。仕事の成熟度に応じて、仕事の任せ方を変えるべきなんです。

 例えば、店長や営業部長のエース級の人材が、不振店対策で店舗に入り込んでいる時や、グランドオープンで集中している時は、結果管理をすること。いちいち、通常の会議や定例のミーティングに参加しなくて良いとすること。これが業績を挙げる方法なんだ。エース級の人なんだから、それくらい信頼してあげること。そして、緊急の報告などには、上司が即時に対応することが大事です。

今回の格言は、

「部下に応じて、管理の仕方や任せ方を変えること(経過管理と結果管理の使い分けをしよう)!」

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株式会社パートナーズリンク社長 藤崎敏郎

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元セブン&アイグループの本社スタッフ。その後パチンコチェーン店に入社。機械担当部長、営業部長として勤務する。その後、人事コンサルタントとして独立。社員研修と人事コンサルティングで日本各地を飛び回っている。これまでに教えた受講者は10万人以上。業界誌にも複数連載し、ナンバー1人事コンサルタントと言われている。取得資格:キャリアコンサルタント、販売士1級、社労士、米国NLPマスタープラクショナルコース終了、トレーナーコーチ、メンタルヘルスマネジメント2級

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