「商売として当たり前のこと」ができない状況を問題と捉えではダメ(林秀樹)

2020.04.03 / 連載

【金曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(259)いまだからこそ、ヒト

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。4月に入りました。...

【金曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(259) いまだからこそ、ヒト

 

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。4月に入りました。多くの会社は年度初め、2020年度のスタートだと思います。これまでならば桜の季節で気持ちよく新しい期のスタートを迎えていたことでしょう。

しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で見通しは混とんとしています。広告宣伝、集客の自粛要請が出ている状況では、「何をすればいいのか」と戸惑っている方、お店も多いと思います。

そこで今回は「思考を変えること」についてお伝えいたします。


単店、小規模店舗の悩みと言えばやはり、「粗利の確保に窮すること」だと思います。大型店やチェーン店のように入替で最新機種を大量に導入することができず、機種の鮮度という点で大きく見劣りし、そのため稼働の維持も難しいので高利益率にせざるを得ない、そしてさらに稼働の低下を招くという悪循環です。

こういった店舗で話を聞くと真っ先に出るのが次のような意見です。

 

・予算が足りず入替で魅力的な機種が導入できないことが問題である

 

またその次には、

 

・高すぎる利益率が問題である

 

という意見が続きます。これらはまさに上記の悪循環につながる問題です。どこかで断ち切らないとなりません。

 

しかし、会社を経営するには利益が必要です。例えば、入り(売上)が少ないなら出(費用、コスト)を下げて残る金額を維持または向上させる手法が必要であり、それでも足りないならば原価率を下げて利益を残さなくてはいけないです。

つまり厳しい経営環境においては、上記2つのこと(予算削減、利益率アップ)は「しなければならない、必要なこと」なのです。

 

ここで視点を変えてみます。上記2つの「問題点」を「課題点」に置き換えてみましょう。

 

・予算が足りないという問題 → 予算の確保が課題である
・利益率が高いという問題 → 利益率を下げることが課題である

 

「課題」は「~をすべきである」と言い換えられます。つまり「予算の確保をすべき」であり「利益率を下げるべき」なのです。

「問題」と捉えている限り態度が「受動的」であり、どこか第三者的で評論家のような、責任からの逃避になっています。また「問題」と捉えると「自分では解決できない、こうするしかないこと」という発想になってしまいます。実際に上記2つについては概ね、

 

「予算がないから仕方がない~」
「利益率が高いから仕方がない~」

 

という意見が続きます。

 

新型コロナウイルスの影響で、「商売として当たり前のこと」ができない状況で「問題」としてとらえていては状況が変わることはありません。しなくてはいけないことは「発想の転換、思考を変える」ことです。

 

「自分ではどうすることも出来ない」ではなく、「どうすれば出来るか」を考えることが求められています。

 

今回、この課題を解決する策の一つは「売上の向上」となるでしょう。もちろん売上を上げるためには通常、入替をしたり放出をしたりといった施策が有効だと考えられますが、入替や放出は元々の問題(課題)から「できないこと」です。またその際の告知もできません。

できないことを考えても時間のムダであり、「どうすれば変わるか」を考えた方がはるかに良い時間の使い方です。

 

一つの例として「3大経営資源」から考えてみてほしいです。

3大経営資源とは「ヒト、モノ、カネ」であり、このうち今回は「モノ(入替)、カネ(利益率)」が足りないのですが、まだ「ヒト」という経営資源が残っていることに着目してほしいところです。

「ヒトの活用」こそ差別化の源泉であり、ヒト(の育成)に力を入れることが予算問題や利益率問題の悪循環を断ち切っていくキッカケになり得るのです。

 

 


アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。著書に「ジリ貧パチンコホール 復活プロジェクト」(幻冬舎)がある。

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